梅毒
感染症である梅毒は感染後、段階によって異なる症状が出ます。梅毒は時間が経過してから感染部にしこりや潰瘍などの症状が現れるため、自分が感染している事に気付きにくい性質があるのです。
そして厄介な事に、梅毒の検査は感染してから4週間以上経たないと正しい結果がでないのです。
まず、感染後3週〜3カ月くらいの潜伏期を経て、陰部、口唇部、口腔内などに膿を伴うしこりが出きます。これを「硬性下疳」といいます。
次に感染後3カ月から3年くらいの間に「バラ疹」といって全身に赤い発疹が出ます。
そして感染後3年から10年以内に全身に「ゴム腫」といってゴムのような腫瘍が皮膚や骨、筋肉にできます。
さらに感染から10年以上経過すると、動脈瘤、大動脈炎、進行麻痺などの重篤な症状が出る場合があるのです。
ただし、現代では企業や学校などの検診や、インターネットを利用した専門知識へのアクセスなどにより早期発見早期治療が行いやすい環境にはあります。そのため、ゴム腫やそれ以降の重篤な症状までは発展しない事の方が多いようです。しかし、梅毒は場合によっては死を招く危険な感染症であり、何より知らず知らずのうちに人に移してしまうリスクがある、決してあなどってはいけない感染症なのです。もしも原因不明のしこりや潰瘍、発疹がみられたら放置せず、すぐに病院を受診せねばなりません。そして何よりなるべく危機を未然に防ぐためには心身共に「健全な生き方」をすることが肝要です。