腎結石と危険な腰痛。

腎結石

血液中のシュウ酸が多くなると腎臓内で結晶化して腎結石を形成する事があります。シュウ酸は、ほうれん草やブロッコリー、ナスなど苦味やえぐみのある食品に多く含まれます。シュウ酸はカルシウムと結合しやすい性質があり、本来ならばカルシウムを含む食事をしていれば便として体外へ排出されるので問題はありません。しかし、偏った食事によりカルシウムと結合できなかった場合、シュウ酸は血液に送られ尿へ入ります。そして尿中のカルシウムと結合してシュウ酸カルシウムとなり、その量や頻度が多いと腎結石や尿路結石を形成するのです。腎結石が形成されると、大きさや場所にもよりますが、腰やわき腹、下腹部への激しい痛み、血尿、吐き気、嘔吐などがみられます。

さらに、腎結石があることで尿がうまく排出できなくなると腎臓内に尿が溢れて炎症を起こす「水腎症」を発症する場合もあります。これも腎結石同様、腎臓に近いお腹や背中に痛みが起こります。その症状を慢性腰痛などと勘違いして放置してしまうと腎機能の低下につながるので注意が必要です。腎結石などの危険な腰痛の簡単な見分け方の一つは、安静時に激痛があるかどうかです。筋肉などの運動器の痛みは文字通り、身体を動かさなければ痛みは出ないはずです。他にも脊髄に関係する病気などの可能性もあるため、安静時に激痛がある場合はすぐに病院を受診してください。