ストレス対策

日常的にストレスを感じている日本人は82%もいるそうだ。生きていれば誰しもストレスは大なり小なりかかる。どうすれば心にわだかまりを持たず楽に暮らせるか?結論からいうとストレスの対象から離れる、ストレスに起因する感情から意識を切り替える事が肝要だ。

強いストレスは、不眠や強迫観念、自律神経失調など実生活に多大なる影響を与える場合もある。何らかの身体症状が出ているならばすぐに心療内科などを受診すべきだ。

そこまででもないという方にはいくつか対策法がある。

①コーピング法

これは100個くらい気分が良くなる事柄を書き出して、できるだけ実践する方法。例えば「チョコレート」ならば買って食べる。「ゲーム」ならばゲームをする。「散歩」ならば散歩をするという具合だ。10個も実践すればだいぶ心持が変わってくるはず。

②コラム法

ストレスに直面したら、「ストレスの原因となる出来事」「感情」「その時の考え」「別の考え」「感情の変化」をそれぞれ書き出すのだ。コラム法は自己を客観的に分析する事ができる。そして同時に「別の考え方」すなわち、ストレスの原因となる事象に対して別角度からの解釈をする事で再発防止、自己防衛にもつながる。

③ストレスの原因となったシーンを一人で再現して笑う

「笑い」は奥深い。今度、別で笑いについてのブログを書こうと思うくらいだ。ここではあまり深く書かないが、対人、対物、その他何らかの要因で生じたストレスをもう一度、一人で再現するのだ。例えば、机のかどに足をぶつけたなどした際、それを大袈裟にもう一度ぶつけた真似をして最後は笑い飛ばす。笑いながら再現する。何度か繰り返すと気持ちがさっぱりするはず。

④禅の本を読んで実践する。

禅、すなわち仏教の本にはためになる事がたくさん書かれている。別に仏教徒でなくともブックオフにいけば禅や仏教の本はたくさん売っているので学ぶ事ができる。ストレスに対して禅の本にはまず「執着を捨てる」と書かれている。もしも、自分の思い通りにいかない、自分の意思が通らない事をストレスに感じているならば、その「自分の意思」こそが執着の対象となっている可能性がある。例えば、子供が勉強しないとか。勉強するのは将来、その子のためであり自分のためでないにしても、「なんとしても将来困らないように子供に勉強してもらいたい」というのは行き過ぎると親の愛ではなく、親のエゴ、勉強させる事に執着しているに他ならない場合がある。執着は良くない。なんとしてもお金持ちになりたいとか、なんとしても高級時計が欲しいとかも執着だ。執着は身を焦がす。執着の炎に身を焼かれる。なんにもならない。どんどん欲深くなり、自己中になり、やがて人生の地獄に落ちる。時と場合にもよるだろうが、ストレスを感じたら何かに「執着」していないか?を考え、もしも執着してるならそれを捨てる事。心の炎を鎮火する事を考えるのだ。

⑤マインドフルネス

かっこよく横文字で書いたが、要は坐禅の事だ。坐禅の目的は「静かにストレスを消すイメージを持つ」とか「宇宙と繋がる」とかではない。心を無にする、すなわち「何も考えない」時間を過ごすために行う。脳は常に様々な情報処理をしている。そのため、全く脳を使わないなんて事はできない。しかし、静かに座ってなるべく何も考えないよう努める、その習慣を作る事で脳のキャッシュをクリアしやすくなるのではないかと僕は思う。ストレスフルな方は、常に余計な事柄を複数同時に脳内で処理しているため、脳のメモリが少ない。そうなるとストレスの根本原因、問題の本質になかなか辿り着けない。問題を解決するための思考に充てねばならない脳のメモリが足りないため、いつまで経っても根本問題に気付けず、気付いても最適な解決策を導き出せないのだ。

⑥ウォーキング

坐禅の他に散歩も大切だ。何の目的もなく、無心でただ散歩している時にフッと「悟る」事はないだろうか?「悟る」とは抽象的な概念だし、使い方がこれで合っているかも分からない。しかし抱えていた問題の最適解のようなものが散歩中、自然と湧き上がる経験を僕は何度かした事がある。たぶんこれが「悟り」であり、無心になる事で脳の情報処理が進んで空きメモリが増えて、問題の分析が完了した瞬間なのではないか?と僕自身は考えている。

⑦失敗を受け入れる

ストレスを感じるとは、詰まるところ何らかのミスをしたからだろう。何らかのミスとは何らかの選択を誤った結果だ。「あれをしなければよかった、こうしていれば今頃…」など、ストレスの原因をとことん突き詰めていくと自分に帰属する可能性が非常に高い。無論、そうでない止ん事無い理由の場合もあるだろう事はわかる。しかしここで、過去を振り返って改善点を見つけ、今を凌ぐ事こそが大切なのだ。見事、今を凌ぎ切ったならばそれは相当な経験となる。その経験は必ずや未来の自分を救う事になるだろう。一度経験した人間は強い。例え今が上手く凌げなかったとしても命があれば経験として残る。その時の心の持ち方や対象方法、すなわち「生き残り方」を得る事ができる。そのため、将来同じ事が起きた時、1回目よりかは先が見通せるだろうし上手く対処できるはずだ。

まとめると、ストレスは自分を向上させるための学びのきっかけと思うのがいいのではないかと個人的には思う。…とか偉そうな事を書いたが、そう思えるようになりたいものだ(笑)上記の内容が少しでも誰かの役に立つ事を望む。