
※背部兪穴の刺絡の写真。
神楽坂 東五軒町鍼灸整骨院では刺絡療法を専門で行っています。
刺絡は指先の井穴というツボと背中にある背部兪穴というツボから溜った瘀血を出す鍼法です。
背中の瘀血を出す際にはカッピングを用います。
滞りる瘀血とは。
毛細血管に滞った血液の事を瘀血といいます。
瘀血が正常な血液の巡航を妨げ、痛みや痒み、様々な不調や病に繋がります。
毛細血管は全身の血管の90%を占めています。
内臓や筋肉、皮膚など、そのすべては毛細血管により栄養されいるといっても過言ではないのです。
よって、血液の巡り、特に毛細血管が織りなす微小循環は常に維持し、守られなばならないのです。
刺絡を行う場所。
基本的に刺絡で瘀血を出すところは「滞っている」場所です。
東洋医学的に指先の井穴、背中の兪穴といずれも五臓六腑に通じていると考えられています。
そこに刺激を加えて五臓六腑のバランスを整えるのです。
五臓六腑はお互いが繋がりを持ち、相互互恵の協力関係があります。
しかし、どこかが強すぎたり弱すぎたりするとバランスが崩れて何らかの不調につながるのです。
「強すぎる」ところや「有り余っている」ところには瘀血があります。
そのような場所も刺絡の対象箇所です。
自律神経と痛圧刺激。

人間の体は自律神経によって支配されています。
自律神経とはリラックスの副交感神経と緊張状態の交感神経の二つからなっています。
ストレスを受けたり緊張状態が続くと交感神経が優位になります。
この状態が続くと血管収縮、血圧上昇、内臓運動低下、リンパ球低下、活性酸素増加など、身体にとって悪いことが起こりやすいのです。
何らかの慢性症状でお悩みの方は交感神経が優位になっている割合が高い傾向にあります。
交感神経と副交感神経はメリハリが大切です。
「頭部刺絡」といって、頭皮から瘀血をだす刺絡の方法があります。
頭、背名、指先、これらの部位は自律神経と関連が深い部位でもあります。
そのような箇所にチクっとする痛圧刺激を加えると、瘀血を出さずとも副交感反応が起こりやすいのです。
瘀血と食。

なぜ人は微小循環障害を起こす引き金となる「瘀血」が溜るのでしょうか?
それは飲食に拠るところが大きいです。
食べ物を食べたり飲んだりした際、吸収し排せつするわけですが、処理できずに残るものもあります。
現代は飽食の時代といわれ、食べ物や飲み物、サプリ、薬が比較的簡単に手に入ります。
さらには消毒薬、柔軟剤など、日々の生活は添加物や化学薬品であふれています。
どんなに気を付けても、あらゆる有害物質を生活の中で自動的に摂取してしまいます。
「清濁併せ持ち飲む」という言葉があるようにすべて「清」だけを摂取するのは難しいです。
多少の「濁」も併せて飲み込む度量やそれを無毒化させる力が必要です。
どこも悪くなく健康に生活して天寿を全うする方もいます。
一方、病気に悩まされてお亡くなりになる方もいます。
この差は何かと考えた時に、様々な要因はあり一言では言えません。
ですが長年、身体に溜った清濁の内の「濁」が病気を発症させたとも考えられるわけです。
厳密言うと、「濁」が瘀血を生み、微小循環障害を起こして、体内の器官が不具合を起こした可能性があるという事です。
この「濁」の部分をすこしでも取り除き身体を健康の状態に持っていくというのが刺絡の概念であり目的であると僕は思っています。
瘀血を出す。
身体に溜った「濁」を出すには副交感神経を優位にして血管を拡張しただけではだめです。
結合組織の間に溜った「瘀血」を外に出す事が肝要です。
それも無目的に静脈血を出すだけでもだめです。
然るべき反応点「ツボ」から出さなくてはいけません。
それには「刺絡」しかないと今のところ僕は考えています。
でもいくら刺絡をしても、「濁」すなわち「瘀血が」が溜りやすい生活や趣味趣向をしていてはだめです。
真に健康になるには少しずつでいいから生活を変えていかねばなりません。
何らかの慢性的な症状をお持ちの方へ。

刺絡療法は様々な不定愁訴や慢性疾患に対して症状が緩和した症例が多数あります。
しかし僕は、西洋医学と東洋医学の両方の考え方を持つことが重要だと考えています。
例えば、病院に長く通い続けても全く症状が変わらないからと言って、全く持って西洋医学的な治療や理論を否定するというのは違うのではないかと思います。
西洋、東洋両方の考え方とアプローチを念頭に入れて良いところをチョイスしていくべきです。
どちらかに傾倒しすぎる、盲信するのはよくありません。
何らかの慢性的な不調で悩んでいて一度刺絡を受けてみたい方がいたらご相談ください。
毎日の生活の中で何が辛くて、困っているか、どうすれば楽になるか、一緒に考えていきましょう。
僕にやれること、こうしたら少しでもよくなるのではないかという方法を提案させて頂きます。
「痛み」「症状」「辛さ」に寄り添っていきます。
施術時間と料金。

料金は初回のみ初診料1500円と施術代は13200円(税込)です。
美容鍼や、鍼灸治療を組み合わせる場合は手技により料金と時間が変わります。
時間は約60分です。