肘が痛むという症状の場合はテニス肘や野球肘といわれる、上腕骨外側上顆炎、内側上顆炎が多いです。

前腕屈筋、伸筋群の使い過ぎにより筋付着部である肘の骨が手首を動かす度に痛むという症状です。

このような症状が起きる前提条件とは、ゴルフやテニス、野球などをたくさんやりすぎるというオーバーユーズが関係しています。

そしてこの場合、肘の痛みの誘発動作は手首の屈曲、伸展です。

しかし、今回の症例は手首の屈曲伸展では痛みが出ず、特に使い過ぎたというわけでもなく、ただただ肘を伸ばすと痛むというものでした。

結論から言うと、上腕二頭筋の筋硬結部を緩める事で肘の伸展時痛は解消されました。

症状の直接的な原因として考えられることがいくつかあり、一つとしてこちらの患者様は毎日長時間車の運転をされるとの事。もう一つは少し前に、灯油が入った一斗缶を持って歩いたり階段を昇り降りしたとの事。

恐らくそれらにより力こぶの筋肉である上腕二頭筋に負荷がかかり、その拮抗筋である上腕三頭筋が緊張して今回の症状が起きていたと思われます。

肘の伸展の動きは基本的に上腕三頭筋の動きになりますが、この筋肉を緩めたり刺激を加えてもあまり症状は改善しませんでした。ですが、拮抗筋である（肘の屈曲に関与する筋）上腕二頭筋を緩める事で症状が劇的に改善したのです。

症状改善のヒントは、意外と痛む動きの反対にあることが多いです。

神楽坂　東五軒町鍼灸整骨院より。

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