大腸、肺、胃、これらの癌罹患率はとても高いです。
癌の部位別罹患数(2020年)
1位 大腸
2位 肺
3位 胃
4位 乳房
5位 前立腺
癌の部位別死亡数(2023年)
1位 肺
2位 大腸
3位 膵臓
4位 胃
5位 肝臓
※国立癌研究センター癌情報サービス人口動態統計より。
検査。
大腸、肺、胃の癌検診は予防効果が科学的に立証されています。
国立癌研究センターでは、その名の通り癌の研究をしています。
その中で、不要な検査の廃止、必要な検査の追加なども日夜研究しているのです。
便潜血検査。
簡単ですが大腸癌においては信頼できる検査です。
大腸内にできた癌ポリープは、栄養を得るために血管を新生します。
しかしその血管は脆く、便が通過する時に傷ついて出血します。
よって、大腸癌があると便に血が混じるのです。
検診。
大腸癌検診は40歳以上が対象です。
年に一回です。
検査項目は、問診と便潜血検査です。
※74歳以上の方は基本的に受けません。
検査による身体の負担が大きく、事故が起きやすいからです。
癌が死因である人の半数は70歳以下です。
それ以上の年齢では、心臓病、老衰などが主な死因なのです。
肺がん検診。
対象者は40歳以上、79歳以下です。
年に一回です。
項目は、問診、胸部X線検査です。
※喀痰細胞診(50歳上の重喫煙者のみ)
X線検査、喀痰検査。
抹消性の肺がんならばX線検査で見つけられます。
ですが、太い気管支にできる肺門部肺がんは痰を取って検査をしないとわからないのです。
これは、重喫煙者に多いです。
昭和の終わり頃、肺門部肺がんは肺癌全体の30%でしたが、今ではたった1%です。
最近では喫煙者の減少の他、フィルター付き低タールタバコが主流です。
そのため、喀痰検査はあまり必要ではなくなりつつあるのです
低線量CT検査。
身体の断面図を70枚位表示できます。
これによりX線検査で死角となる、心臓や肝臓の裏側まで見る事ができます。
しかし、被曝量が大きい事と、色んな画像が見えすぎる事がデメリットです。
治療に必要のない影も多く拾い上げてしまうことで、精密検査に回される人数が多くなってしまいます。
胃癌検診。
対象者は50歳以上です。
2年に一回です。
項目は、胃部X線検査、胃内視鏡検査です。
胃部X線検査のメリット。
これが導入された60年代から、進行した胃癌で亡くなる方が大幅に減少しました。
胃部X線検査のデメリット。
台にのって検査を受けている間、放射線を浴びなくてはいけません。
肺がん、乳癌検診に比べて被曝のリスクがあります。
内視鏡検査のメリット。
癌を早期の段階でみつける事ができます。
場合により検査中に切除も可能で、開腹手術が不要な事が多いです。
内視鏡検査のデメリット。
検査で使う薬剤によるアレルギー反応やショックが懸念されます。
組織生検の時に出血が起こることがあります。
好発年齢。
男性も女性も、50歳を過ぎたあたりから増え始めます。
男女共に80歳代がピークです。
胃がんの原因。
ヘリコバクターピロリ菌が主です。
衛生状態の悪い水や食べ物、感染者からの口移しや食器などでから感染します。
ですが、環境の整備と教育により、近年の若い人にはほぼいません。
もしも感染がわかったら除菌治療ができす。
