認知症の世界。

脳に異形タンパク質が蓄積する事などで脳機能が低下するものを認知症といいます。

認知症の世界

この前、NHKで「ようこそ認知症の世界へ」という番組が放送されていた。
認知症を患っている方は、日常生活で多くの困難を抱えています。
それはまるで不思議な世界で冒険しているようなものなのです。

時間の感覚

まるで浦島太郎のように、自分の中では数分と思っていても数時間が経過しているのです。
午前中にお湯と紅茶のティーパックが振舞われます。
少ししたらティーパックを引き上げてねと言われたとします。
「少し」とは?
自分の中の時間軸で、そろそろかと思った時には夕方になっているのです。

地形の感覚

歩いている時、平面なのにも関わらず坂道に感じます。
登っているのか、降りているのかよくわからなくなり混乱します。

レストランのメニュー

オムライスが食べたくても、オムライスという言葉と概念が一致しません。
メニューにオムライスの字があっても、頭の中のオムライスと結びつかないのです。

お金

提示された金額と、財布の中の小銭とで計算ができなくなります。
それどころか、硬貨の区別と価値の認識が曖昧になります。
ゆっくり時間をかければわかる場合があります。
しかし、恥ずかしさとめんどくささからお札で払い、小銭がだぶつくのです。

身体の位置感覚が分からなくなる

今、自分の身体の一部がどこにあるのかよくわかりなくなります。
何をしようとしているか、その遂行手順、位置の補正などに不具合が生じます。
そのためトイレでの所作など、複合的な動作が苦手になります。

作話

過去の話などの記憶を話す際、あらゆる記憶のエッセンスが盛り込まれて違う話になります。
その中には、実体験の他に映画やドラマの内容も含まれるのです。

まとめ

他にも様々な事があるでしょう。
この番組は、アニメで認知症の方が実感している疑問や混乱をわかりやすく描いています。
とてもわかりやすいと同時に、自分でも混乱すると思いました。
誰しもが認知症になる可能性があります。
そして、若くてもです。

過去の経験

僕も認知症の方と何年も何回も接した事があります。
確かに、色々と大変な事がありました。
特に、一緒におられる方はとても苦労が絶えないと思います。
しかし、大切な事は「今」なんだと思います。
今、この瞬間を安全に、楽しく過ごせるかが重要だと思います。
そしてありのままを受け入れる。
もちろん、今を楽しく安全に過ごすのは患者さんだけでなく、一緒にいる人も同様です。

慢性急性症状には鍼や刺絡が効果的な場合があります。
お辛い方は是非、神楽坂東五軒町鍼灸整骨院へお越しください。