「一般臨床医学」眼の不快感について。

人間の黒目の部分、角膜の厚さは老若男女誰でも約12ミリです。

ドライアイとは涙が不足して眼の表面が浮き彫りになり傷つきやすい状態になっている事を言います。

基本的には目薬で目に潤いを復活させます。例えばヒアルロン酸の目薬。これは目の表面の水分を補ってくれます。

涙の中にはムチンという成分が入っています。ムチンには涙を目の表面に留まらせる働きがあります。

ドライアイの主な症状としては、

目が疲れる

目がゴロゴロする

目がしょぼしょぼする

目が痛い

視力の低下 など

この、視力の低下はなぜ起きるのかを説明します。ドライアイで目の表面の涙の量が均一でなくなってしまうと目の表面がボコボコしてしまうのです。それによって目に入る光が散乱してしばらつきが生じるために視力が悪くなるのです。

ドライアイの原因は主に涙の分泌量が減る事と、涙が蒸発しやすくなるという事です。

涙の分泌量が減る原因は、

加齢

緊張

ストレス

その他の病気 など。

涙が蒸発しやすい原因は

エアコン

スマートフォン、パソコン

コンタクトレンズ などが考えられます。

涙腺は自律神経に支配されているので過度の緊張やストレスで自律神経が乱れてドライアイになるのです。

その他の病気として、シェーグレン症候群やリウマチなどの自己免疫疾患により涙腺が破壊されてドライアイになる場合もあります。

スマートやパソコンの長時間使用により瞬きの回数が減り、涙の蒸発を招くことになりドライアイが助長されます。

ドライアイの場合、ヒアルロン酸の目薬がありますが、ヒアルロン酸は水分の保持、角膜の細かい傷を修復を促す作用があります。

ジクアホソルという薬もあるのですが、これは水とムチンを増やす効果があります。

涙の量が十分でも涙の質が悪くてドライアイになる事もあります。

涙の表面の脂が少なくなると涙が蒸発しやすくなり、それによりドライアイ症状を感じている場合もあるのです。

涙の成分は99%が水で1%が脂です。

涙の中の脂はマイボーム腺というところから瞬きをする度に分泌されます。

このマイボーム腺が脂つまりを起こしてマイボーム腺が消失してしまうことがあるのです。実は、涙の水分が足りないタイプのドライアイよりも脂が足りないタイプのドライアイの方がずっと多いのです。

脂が足りなくておこるドライアイの場合は、ずっと糸を引くような目やにがたくさん出ます。この場合、目をよく温めて温熱刺激で固まった油を流れ出すように刺激を加えます。アイマスクで温めるのです。

そして、リッドハイジーンと言って目元専用の洗浄剤で目の際を丁寧に洗う方法を行います。

なぜ脂のでるマイボーム腺がつまってしまうのか、そして詰まりやすい傾向としては

脂っこい食べ物が好き

コンタクト

スマートフォン、パソコン

アイメイク

ニキビダニ

男性の人 などが挙げられます。

脂っこい食べ物が好きでよく食べてると血液中の脂がドロドロしてくるので自然と涙の脂もドロドロしてきます。

マイボーム腺の出口付近にアイラインやアイシャドーを引くと化粧品でマイボーム腺の出口が詰まってしまいます。

大人のニキビの原因はデモデックスというニキビダニです。デモデックス自体は細菌を食べてくれる益虫ですが沢山増えるとマイボーム腺に炎症が起きる事があるのです。このデモデックスは酸化した脂が大好物なので、不潔にしていると起きやすいのです。

あと、男性ホルモンが減少するとマイボーム腺が詰まりやすくなります。

マイボーム腺が詰まるとタピオカサインといってタピオカののような粒粒がマイボーム腺の出口に見えるようになります。

脂のたりないタイプのドライアイの場合の目薬でアジスロマイシンというのがあります。これは世界中で唯一涙の中の脂を増やす目薬だそうです。

最後に、麦粒腫は細菌感染により起こりますので抗菌剤で完治します。

似た名前の霰粒腫というのがあります。霰粒腫は脂詰まりが原因で炎症が起きてまぶたに硬いこぶのようなものができますので、マイボーム腺のケアが重要になります。