
主訴と症状。
首肩の凝りと頭痛もある状態です。
筋緊張性頭痛と施術方針。
首肩や背中の筋肉が硬くなると、血の巡りが悪くなって頭痛が起きやすくなります。頭痛は大きく分けて三つです。血管が拡張する事で三叉神経を刺激する偏頭痛。筋肉が硬くて血流が悪くなる事で起きる筋緊張性頭痛。後頭神経の支配領域での不快感が出る後頭神経痛。
この中でいうと、今回の症例は筋緊張性頭痛です。施術方針は、筋肉の緊張緩和と血流促進です。
首肩背中のマッサージと頭に無血刺絡療法、首肩に電気鍼を行いました。
無血刺絡療法は、自律神経にアクセスして血管を開かせる効果があります。電気鍼は、奥に鍼を差し込んでダイレクトで電気刺激を送ります。それにより、指でも届かない奥の筋肉を緩める事ができます。
これらにより頭痛はかなり改善しました。
筋緊張性頭痛の起こる場所。
基本的に、頭部であればどこでも起きます。
仮に側頭部だとしても、拍動性ではなくズーンと重く着たいならばそれは偏頭痛ではなく緊張型頭痛です。
稀に、頭痛でおでこが痛いという方がいます。
これは顎や側頭筋など、噛み締め癖が関係している事が多いです。そしてこれも緊張型頭痛です。このような場合は、顎、側頭部、こめかみに鍼を打ってほぐすとだいぶ楽になる事が多いです。
まとめ。
ほぐし、無血刺絡、刺絡、鍼、電気鍼、ファシアリリース、トリガーポイントなど。様々な刺激や施術法があります。適切な箇所に適切な刺激を加えるのが一番です。
しかし時として、複合的な刺激が功をなす事もあるのです。同じ部位でも、表面と深部では組織が違います。局所を「層」で捉えてみると、どの層が一番の病変部位で、どの刺激が適切かを考えてみるのも興味深いです。