日本人の平均寿命は84.3歳、健康寿命は74.1歳で両方とも世界一位だ。「寿命」とは「生まれてから死ぬまで」を表し、「健康である期間」を表すのが「健康寿命」だ。注目すべき点はこの二つの寿命の差で、計算すると10.2歳の開きがある事がわかる。どういうことかというと日本国民は寿命を迎えるまでの間、平均で10年近く病に苦しむという事だ。この数字は世界で33番めなのだ。できれば寿命と平均寿命は同じである事が望ましい。
日本人の死因第一位は悪性腫瘍。今では二人に一人が癌になり、三人に一人が癌で死ぬという。先進諸国において癌の罹患率が減少傾向にある中で、日本は増えているそうだ。なぜ我が国の癌罹患率が減るどころか増えているのか?教育や研究、施策など、政府は何をやっているのか憤りを感じる。
なので、これからは自分で自分の身を守る事を本格的に考えねばならない。
食、水、薬、電磁波、ストレス、その他の要因、これらの質を改善させ、なるべく身体に悪いものは遠ざける、もしくは自ら遠ざかる事が大切だと思う。この手の話はちょっと陰謀論のような臭いもするが…一理あるものも確かにある。
一般的に国から「安全ですよ」と認可が降りた商品やサービスを我々消費者は享受しているが、全部が全部「安全」ではない。例えば、地域により水道水から基準値をはるかに超えるPFASが検出されたり、発がん性のあるニトロソアミンと関係が深い亜硝酸塩が入った加工肉がスーパーで普通に売られていたり、5Gなど人類が未だ浴びた事のない量と質の電磁波が空気中を飛び交っていたり、検証期間が短い新たなワクチンの後遺症や命に関わる副反応のリスクなどに我々は日々曝されている。他にも様々あるだろうがこれらのような要因により、個人差はあれど何らかの害を多少なりとも皆受けてると思う。
今のところ上記のような健康を害する恐れのあるものの曝露、摂取にはまだ一応、自由意志による選択肢が与えられている。嫌な物は食べなければいいし、水も自分で水道水をさらに浄水する事ができる。嫌な地域には住まなければいいし、電磁波が気になるなら電子機器はなるべく使わなければいい。「そんな事をしても無駄だ。どこへ行っても何をしても逃げられない」と言う人もいるかもしれないが、身体に悪そうな物はできる限り避ける努力をした方がいい事だけは確かだ。
最近できたハイテク技術や、薬剤などは検証期間が圧倒的に短い。長期的に人体に与える影響がまだよくわかっていないため、「答え合わせ」は何年も後になってからだ。しかし逆に考えると、以前からある物ならばある程度の傾向が解る。昔からあるものや昔ながらの製法を用いて作られるものならば検証が可能となるので少しは安心だ。今こそあえてのローテクノロジー、過去に目を向けてみる時なのかもしれない。
「遺伝」という言葉がある。細胞の中のDNAの塩基配列が親と似た並びになると言うもの。それの意味するところは見た目や特性、将来なりやすい病気なども似かよるという事だ。すなわち親が何らかの病気になるならば、子供も同じ病気になる可能性が高いということ。
だからといって「遺伝だからしょうがない」と諦めるのは早いと僕は思う。遺伝が先天的なものなら、環境や趣味趣向が身近な血縁者の影響を受ける事でそれが何らかの同じ病に関係する後天的な要因もある。それを遺伝と勘違いして諦めている人もいるのではないか?例えば、家の人間が皆とんかつに醤油をかけていればそこで育った子共はとんかつにソースではなくしょうゆをかけるだろう。少なくとも他所を知るまでは。なぜならばそれが当たり前の状態で暮らしているからだ。これは環境的要因、すなわち後天的要因であって先天的な遺伝ではない。
後天的な要因ならば避ける事ができるし変更も可能だ。なので先代やさらにその先、はたまた親戚など自分と似た遺伝子を持ったあらゆる血縁者の生活習慣と病歴、死因を徹底的に調べて悪いところは是正するのだ。「…そんな、親族の者をサンプル扱いするなんて罰当たりにも程がある!」と思う方もいるかもしれない。しかし、家の発展と子孫繁栄は血縁者ならば共通の願いのはずだ。「研究材料」と言ったら語弊があるが健康寿命を一日でも延ばし、未来へ命のバトンを繋ぐため調査に協力してもらわねばならない(笑)
例えば、うちの祖母は優しくて正義感が強く、よく笑う人で僕は心から祖母が好きだった。その祖母は膵臓癌が全身に転移して亡くなった…。何か特徴的な生活習慣はないか思い出してみると、祖母は結構な頻度で栄養ドリンクを飲んでいた。その姿を見ていたからか、うちの母も何かにつけて同じ種類の栄養ドリンクを飲んでいる。祖母に関しては他にも僕が知らない何らかの負の要因があったかもしれないが、僕は一応栄養ドリンクの摂取は控えるようにしている。母にもそれとなく、栄養ドリンクはあんまり飲まない方がいいと促している。
栄養ドリンクは糖質が多分に含まれているのでインシュリンスパイクが起きやすい。インシュリンスパイクとは、大量の糖質を吸収して血糖値が跳ね上がった際、血糖値を下げるために膵臓からインスリンが大量に分泌されて今度は血糖値が下がりすぎてしまう現象の事をいう。このインシュリンスパイクは異常な細胞の増加や慢性炎症に関与すると考えられている。
「栄養ドリンクと膵臓癌の関連性」を示す論文は見つけられなかったが、大量の糖質摂取とそれによる大量のインシュリン分泌というのは身体にとって良くないし健全ではない。
無論、栄養ドリンク以外でもインシュリンスパイクは起きる。空腹が長く続いた後の大量のお米の摂取や、そもそも糖質が高い食べ物や飲み物をたくさん摂れば血糖値は上がる。なので、先ほど「健全」という言葉を使ったが、何事もほどほどが良く過剰は良くない。「健全な時間に健全な量の健全な物を摂取する」これに尽きる。
…何が健全かの見極めは個人の判断にもよる。もしもその判断に自信がないなら専門知識を調べる、専門家に聞く、さらには親族、職場、友達など幅広い人達の意見を聞いてみて中央値を取ると良いだろう。あと主観的な感覚も大切で、たとえ他の人は大丈夫でも、自分が体調や気分が悪くなる習慣や飲食物は避けた方が良い。例えば、コーヒーは肝臓の病や糖尿病になりにくくなると言われるが、体質的に合わない人もいる。
もしも親族で悪性腫瘍により亡くなった方がいて、自分も同じ運命をたどるのではないかと心配に思う方は、故人が何か特徴的な生活習慣をしていなかったか徹底的に探るべきだ。その中で、もし悪性腫瘍と関連がありそうな要因を見つけたらそれを追求してみてなるべく避ける方向へ持っていく。少なくとも僕はそうしている。「1日でも故人より長く生きる事」、「同じ病気で死なない事」これこそが故人への恩返しになると僕は信じている。