五行説では色と五臓の関りも示している。
身体の不調と色。
東洋医学の五行説において、肝は青、心は赤、脾は黄、肺は白、腎は黒をそれぞれ示す。
たまに足や手、身体全体がなんとなく黄色っぽい方がいる。
そのような方は何らかの皮膚症状、痒み、胃腸症状を持っている場合が多い。
内臓の不調と井穴刺絡療法。
内臓の調整は井穴刺絡療法が良い効果を出す事が多い。
胃腸の症状改善には、足の太陰脾経の井穴である大敦からの刺絡を行う。
併せて脾経、大腸経の井穴にも刺絡を行うのもよいだろう。
もしも体力がなく弱弱しい場合は大敦以外は無血刺絡でもよい。
黄疸と肝。
身体が「黄色」くなると聞くと「黄疸」を想起する方も多いだろう。
黄疸とは、赤血球の中にあるビリルビンという成分が蓄積することでおこる。
血液は骨髄で作られて古くなった血液は脾臓で分解される。
血液が分解された時にビリルビンが出る。
ビリルビンは肝臓で代謝されて胆汁の中に排出される。
それが胆管を通って十二指腸へ流れる。
大小の便の色は、胆汁に含まれるビリルビンの色だ。
このビリルビンが上手く処理されないと血液中に入り込み、全身を巡り、目や皮膚が黄色くなる。
黄疸と胆汁
胆石が元で胆汁が上手く排泄されなかったり、すい臓、肝臓、脾臓が病で侵されていると黄疸が出る。
あと、ミカンや一部野菜などに含まれるβカロテンを大量に摂取することで皮膚が黄色っぽい色になることもある。
カロテンに関しては甲状腺機能低下症、高脂血症などによりカロテンの代謝異常が起こるケースもある。
専門医の検診と診察で特に異常がない事を確認した場合の若干の皮膚色の黄色味かかった変化の場合に井穴刺絡をおこなうと良い。
痒み症状の場合は経験上、一度だけの施術でも割と効果が見込めることもある。