神楽坂/鍼・整骨・刺絡(症例)手術後の股関節痛。

今回は、股関節の痛みの症例です。

背景と症状

5年前に股関節の人工骨頭置換術を受けた患者様で、1年くらい前から股関節に痛みが出るようになったという状態です。

立ち上がる時、一歩前に踏み出す時、歩行時に股関節が痛みます。

主治医はすぐ再手術した方がいいという見解です。

しかし、セカンドオピニオン先の医師は三ヶ月から半年様子見という見解だったそうです。

なるべく再手術はさけたい

再手術適応のガイドラインがあるのかもしれません。

そしてそれに該当しているのかもしれません。

医師の治療方針に僕が口を挟むことは出来ませんが、なるべく再手術は避けたいと思います。

なにより患者様も同じ思いです。

セカンドオピニオン先の医師は様子見とおっしゃっていたならば、その方向で行きたいと思います。

そのためにはQOLを上げる必要があります。

手術適応とは?

僕が務めていた整形外科の医師は、手術に関してこのような事を教えてくれました。

「緊急性や後遺症などに関与しない病気ならば、画像検査で判断して手術を決める事はない。」

「大切なのは、日常生活がどれだけ辛いかだ」と。

持続立位時間、持続歩行時間などが著しく悪く、それにより生活にとても支障が出るようであれば手術適応となるそうです。

今回のケースでこの言葉が当てはまるかは分かりません。

ですが、なるべく非観血的療法で症状を抑えるに越したことはないです。

施術

股関節疾患で、無血刺絡により症状改善が見られて手術回避になった症例が医師である長田裕先生著書の「チクチク療法の実践」に書かれています。
それらの症例とマニュアル、経験に基づいて施術を試みました。
 
まず、座った状態で脚を上げる時の動きを診ます。

脚を上げると股関節や大腿部の方に痛みを確認しました。
それに対して膝、ふくらはぎ、大腿部外側などの急所を押えると症状が和らぎました。
 
次に、立ち上がる時の痛みです。
怖くなったらすぐにつかまれるような環境のもと、立ち上がり動作をして頂きました。

下肢の方を施術した影響か、先程より少し症状の緩和が見られました。

そこからさらに殿筋や、腰の深部の筋肉を押えると痛みがかなり少なくなったとの事。
それらの効果が出た急所に無血刺絡の刺激を行い、とりあえず様子を見る事にしました。

保存療法でQOLが上る事を祈ります

定期的な医師の診察と同時進行で、保存療法によるケアでQOLを上げる事が出来ればベストだと思います…。
一番最良の形になって、苦しみが減る事を祈っています。

鍼や刺絡は神楽坂東五軒町鍼灸整骨院へ。