今回は、変形性腰椎症がある状態のぎっくり腰の症例です。
変形性腰椎症
加齢により腰骨が変形し痛みが出る疾患を変形性腰椎症といいます。
レントゲンで見ると、角が尖がってきているように見えます。
変形が進むと、脊柱管狭窄症を起こしやすくなる場合もありますので注意が必要です。
ですが、多少の変形だけでは激烈な痛みなどが起きる事は少ないと思います。
なぜなら、上述の通り変形性関節症は加齢による変化です。
60歳以降の方の腰のレントゲンには、ほぼすべての方の腰椎に変形が見られます。
だからといって、全員が腰痛持ちではないのです。
中には、ひどく腰骨が変形して椎間板もすり減っているのに主訴が腰痛ではなく肩こりのみという方もいます。
何が言いたいかというと変形性腰椎症があるからといって、ぎっくり腰に大きく関わるわけではないという事です。
背景
今回の患者様は朝起きた時に動けないくらい腰が痛くなり、二日間安静にしていました。
その後、ある程度回復したので整形外科に行きました。
レントゲンを撮ってもらって変形性腰椎症と診断を受けてその後、当院へお越し頂いたという流れです。
施術
さて、施術についてですがまずは痛む動きや症状を確認します。
その結果、前後屈で腰の重だるさや痛みが出る事が分かりました。
筋肉は骨にくっ付いています。
なので骨の変形があると可動域が悪くなり、それにより血の巡りが悪くなって筋肉が硬くなり痛みが出やすくなるのです。
痛む周辺の関節部位に無血刺絡の刺激を加えていきます。
椎間関節や脊柱起立筋の際などまんべんなく刺激を加えて、もう一度前屈後屈をしてもらいます。
その結果、前屈後屈共に可動域が改善しました。
血管拡張により、血流促進が促され筋緊張が緩んだと考えられます。
加齢により変形した骨は元には戻りませんが、それによる周辺の痛みや可動域制限は改善できる可能性が高いです。
鍼や刺絡は神楽坂東五軒町鍼灸整骨院へ。