今回は夏のぎっくり腰の症例です。
背景
自宅で仕事をされている方で、1日中座っている事がほとんどだそうです。
慢性的な負担が同じ筋肉に掛かっていて血の巡りが悪いと痛みの物質が溜まりやすくなります。
それが痛みやぎっくり腰に繋がるのです。
夏場は注意
特に夏は気を付けなければならない事がいくつかあります。
今回の患者様に限らず、夏場というのは常に冷房が効いていいて体が冷えやすいです。その他、汗をかきやすく、水を飲みすぎたり、または飲まなさすぎなどの関係で塩分水分の過不足が生じたりしやすい時期でもあります。
細胞が傷みやすい
近年のような酷暑日が続く夏場は慢性的に水分とミネラルが不足しがちになります。
それにより、ナトリウムやカリウムなどの電解質バランスが崩れ、筋肉が引きつりやすくなります。
潤滑な筋肉運動を行うには、細胞内外のイオンと呼ばれる電解質のバランスが重要なのです。
夏は怪我が治りにくい?
細胞は脂質の膜で覆われ、内外には電解質と水分を纏っています。
そのため、痛んだ細胞のリカバリーには細胞の元になる悪玉コレステロールなどの脂質や、豊富な水分と電解質が必要になります。
ところが酷暑日が長期的に続くと、水分とミネラルを補給しても生命維持のため全身に分配されるので精一杯となり、リカバリーの為の余力が少ない状態になるのです。
そのため、夏にどこかを傷めたり怪我をしていて治りが悪い方は、気持ち多めに、水分、塩分、脂質、糖質、その他栄養素を摂ると良いのではないかと思います。
筋骨格器系の施術の前に水分とミネラル
どこかが痛いという方は、その原因部位や日常生活を鑑みて施術していく事も重要です。
ですが、まず第一に水分やその他電解質をしっかり取っているかという事も大きなポイントになるのです。
脱水を招く要因
普段、コーヒーや緑茶を良く飲む方は利尿作用により水分が少なくなりがちになります。
なんならそれらを飲まない方が飲んだ時より体内の水分量は多いのです。
このような少しの要因が長らく続く慢性症状に繋がる事もあるので注意が必要です。
症状と施術
さて今回の患者様ですが、座りっぱなしで負荷がかかり痛めたという事ですので、基本的には然るべき箇所の血管を拡張させて内因性発痛物質の除去を目的とする事が第一の治療方針となります。
腰部の前屈、後屈、右回旋時痛が著明にありました。
それらの動きに関わる筋肉をほぐしていきます。主に、回旋は臀部、前後屈は腰背部と側腹部など。
そして神経、血管に無血刺絡をおこないます。
これだけでも可動域はかなり改善しました。
マックスの痛みが10とするならば2~3くらいとの事で、可動域も改善しました。血流が悪くて痛みの物質が局所に滞る事により起きるタイプの痛みは割と症状改善が容易です。
鍼や刺絡は神楽坂東五軒町鍼灸整骨院へ。
