東洋医学シリーズ/こんな時に使うツボ!~肩こり編~

こんにちは。いよいよ寒くなってきましたね。我が家では大掃除をして、早くも炬燵を出しました。

寒くなってきた途端に、膝痛や腰痛、そして今日のテーマの肩こりの患者様が増えてきましたね。

では今日は肩こりについて原因別にみていきましょう。

肩こりの原因。

① 寒い思いをし気や血の巡りが悪くなり起こる肩こり。

特徴/ 悪寒や冷感がある・頭痛や関節痛がある

ツボ/ (肩こり共通)大椎、至陽、天柱、列缺、後谿 + 合谷、風池

② 内熱がこもる体質でその熱が上半身に影響して肩の筋肉が硬くなってしまい起こる肩こ

特徴/ イライラやめまいがある・顔面が赤く熱感がある・目が赤い

ツボ/ (肩こり共通)+ 太衝、曲池

③ 体の血分(肝血)が消耗してしまい起こる肩こり(※産後や慢性病、目を酷使する人に多い)。

特徴/ 眼精疲労がある・眩暈がある・唇や爪の色が悪い

ツボ/ (肩こり共通)+ 三陰交、陰陵泉

④ 元々上半身(胸郭部)に冷えがあり、身体が温まらず上半身に気や血がスムーズに巡らず起こる肩こり。

特徴/ 嘔吐や痰や涎がでる・眩暈がある・浮腫がある・のどが渇くが飲みたくない

ツボ/ (肩こり共通)+ 豊隆、膈兪、定喘

⑤ ストレスによる血行障害のために起こる肩こり。

特徴/ ストレスで悪化する・ため息が出る・月経不順や月経の前後で増悪する・胸脇苦満がある

ツボ/ (肩こり共通)+ 膈兪、陽陵泉、血海

 

いかがでしたでしょうか。

同じ肩こりでも原因によって対処法が異なるという事を分かっていただけたでしょうか。

特にこれからは①や④のように、冷えが原因の痛みには気を付けていただきたいものです。

「不通則痛」とは。

というのも、中医学には「不通則痛」という言葉があります。

東洋医学的考え方の『邪気』の中に『寒邪』というものがあって、この寒邪は凝滞性というイメージ的に『ギューッと凝縮して停滞してしまう』という特徴があり、普段から自分の体の弱い部分に停滞し、気・血・水といった東洋医学的に言うエネルギーの巡りを悪くしてしまうのです。

そこで、先程述べた『不通則痛』→通らざれば即ち痛むという状態になってしまいます。

このようにならないようにするために、食べ物や、衣服、生活スタイルなどを工夫をして、『寒邪』の影響を受けないように日ごろから気を付けていきましょう。