(短)健康知識➄肥満、血尿、納豆とワーファリン、弾性ストッキング

 肥満
皮下脂肪はゆっくり増えて減りにくく、内臓脂肪は増えやすく減りやすいです。お腹をつまんでみて少ししかつまめないならば内臓脂肪、たくさんつまめるならば皮下脂肪であると考えられます。お腹周りが男性85センチ以上、女性90センチ以上だと内臓脂肪型の可能性が高いです。BM I 30以上の方は認知症になる率が3.6倍も高いとされています。内臓脂肪が増えるとインスリンの働きが悪くなり、認知症の原因物質アミロイドβが脳に溜まりやすくなるのです。これはアルツハイマー型認知症を助長する要因です。その他肥満の方は、乳がん、子宮内膜癌、大腸がん、肝臓がんなどのリスクも上がります。肥満傾向で気になる方は、早寝早起き、運動などまずはできることから少しずつ体質改善行うと良いです。半年で体重3%減を目標にしてみてください。

 血尿
50歳以降の男性でタバコを吸っている人は膀胱癌になりやすいです。男性は女性の3倍膀胱癌になりやすいのです。わが国に日本では1年に9000人も膀胱癌で亡くなっています。早期の膀胱癌の多くは痛みがないけど明らかな血尿が出ます。しかし3割の人は明らかな血尿が出ないのでわかりにくいのです。とりあえず、血尿が1回でも出たら即病院へ行ってください。健康診断でも尿検査は大切なので必ず受けるようにしてください。

 納豆とワルファリン
ワルファリン(抗血栓薬)は血液をサラサラにするお薬です。これを飲んでいるときは玉ねぎなどの血液がサラサラになる食べ物を積極的に食べてはいけません。理由は食べ過ぎると薬の効果と相まって血液がサラサラになりすぎて出血リスクが高くなるからです。あと納豆も食べてはいけません。なぜなら納豆を食べると腸内で血液凝固に関わるビタミンKが合成されてワルファリンの効果を弱めてしまうからです。ですが納豆には血栓を溶かす納豆キナーゼも同時に含まれていますので、抗血栓薬を飲んでいなくて血液をサラサラにしたい人はむしろ食べたほうがいいといえます。

 弾性ストッキング
医療用弾性ストッキングは何の症状もないのに履いても意味は無いのです。良かれと思って常に装着していても静脈瘤の予防にはならず、むしろ糖尿や下肢の静脈の血流が悪い方は悪化することもあるので注意が必要です。医療用弾性ストッキングは朝起きてから寝るまでの間にはき、寝る時は脱ぐようにしてください。