腰痛の症例を診るにあたり大事なことは、「どの動きでどこが痛むか」だ。
痛む動きと関連している筋肉、神経支配領域、筋膜などをみていく。
大抵それらの内のどこかに改善のヒントがあり核心部がある。
だがそれでもだめな場合、経絡を見ていくのもひとつだ。
筋骨格器系以外の視点
経絡は五臓六腑へとつながっている体中の反応点を結んだラインのこと。
特に内臓の症状がなかったとしても経絡は見ていった方がよい。
「腰」というと「腎」、五行で言う「水」に該当する。
腰痛で、L2,3の横や腰方形筋周囲に筋硬結、圧痛、自覚症状などがあるならば復溜、太谿、照海あたりの経穴を押すといいだろう。
それらを押えた状態で痛む動きをしてみてもらうと楽に動かすことができる可能性が高い。
人によっては、一番辛い起き上りや寝返り動作も楽になる。
さらに上記の他、耳の症状や日常的に怖い事があるという恐怖の感情も持ち合わせている場合はより足の少陰腎経の流注上にある経穴は功を成す可能性が高い。
なぜ経絡上の急所が効果的なのか?
それは、負担が掛かりやすい部位がツボだからだ。
筋肉の付着部、血管や神経の上、内臓の近くなど。
他とは違う特別な場所が経穴、すなわちツボだ。
人体の仕組みは、一部の内分泌系を除き太古からさほど変わっていない。
そのため、負担が掛かる部位はいつの世もだいたい同じだ。
人類は、特にアジア人は長きに渡り、人体に影響を与えるラインとポイントを研究してきた。
それが経絡であり経穴だ。経絡は12の流注があり、経穴は360以上ある。
生活スタイルにより、負担が掛かる部位は違えど12経絡ある内のどれかには該当するだろう。
せっかく先人たちがまとめてくれた人体急所のマニュアルがあるのだから、それを使わない手はない。
鍼や刺絡はあらゆる症状に効果的な可能性がある。
お辛い症状がある方は是非、神楽坂東五軒町鍼灸整骨院へ。