背部兪穴からの刺絡療法。筋硬結と血液の量。

背部兪穴からの刺絡療法とは、背中の兪穴という急所を狙った刺絡です。要するに、吸い玉を用いて背中のツボから瘀血を出すわけです。

一体何に効果があるかというと、大雑把に書くと自律神経の調整、血流促進、リラックスなどです。

さて、刺絡で狙う箇所は経絡経穴概論に定められている経穴もしくは鍼灸師が判断するアゼ穴になるわけですが、押した際に硬い部位やイタ気持ちよく患者様が感じるところは割とたくさん血が出る傾向にあります。

ただ、刺絡の手技書にも記載されていますが、刺絡でたくさん血を出せば出すほどいいわけではないです。要は、背骨近くや指先など自律神経に影響を与えやすい箇所に刺激を加え、必要な反応さえ得られれば刺絡の場合、血液の量はさほど関係ないのです。

でも患者様はたくさん血が出た方が嬉しいと仰る方が多いです。

刺絡の場合、上記で述べた効能の他に実際に出た血を見て、「毒が出た」、「溜った色の濃い悪い物がこんなに出た」と強烈に思って頂く事によりプラセボではありませんが気持ち的にもとても満足してよりお身体が軽くなり血流促進効果が見込めるかもしれません。当院では刺絡を受けて頂く前に血液を見るのは苦手ではありませんか?とお伺いするようにしております。