神楽坂/鍼・整骨・刺絡(症例)電気鍼とぎっくり腰。

今回は、かなり辛いぎっくり腰の症例です。

症状

座位、立ち座り、寝返り、回旋、側屈、後屈が痛みます。

ですが、前屈だけがまだ割と痛くなく動かすことが出来る状態でした。

施術

回旋や側屈、立ち上がりなどに対応した急所や、筋肉の固い部位などを押える事で楽になるケースは非常に多いです。

しかし、今回のぎっくり腰の症状では全く変わりませんでした。

局所へのアプローチ

そのため離れた関連部位ではなく、痛む局所に対して無血刺絡を行いました。

安静時痛や、とても強い痛みの場合に無血刺絡は効果的な場合が多いです。

しかし、局所への無血刺絡でも大した変化はありませんでした。

それどころか、無血刺絡の刺激がとても痛くてきつすぎるとおしゃっていました…。

このような場合、無血刺絡は直ちに中止すべきだと僕は思っています。

確かに、強い痛圧刺激だからこそ副交感反応が得られるということもありますが、回避の力が損傷部位悪影響を与える可能性があるからです。

電気鍼

刺激量などを考慮して、痛む局所への緩い電気鍼を行いました。

鍼という異物を痛む局所に挿入することで、脳がさらに悪化したと思い込み自己治癒力が上がるのです。

そして痛んだ細胞に電気を流して細胞の修復を促すのです。

何より、無血刺絡やツボ押しよりも低刺激です。

腰になるべく負担を掛けないよう横向きで、痛みに弱い事を考慮してとても細い鍼で鍼治療を行い、極弱い電気を鍼に5分程流しました。

効果

鍼治療後も症状はあまり変化しませんでした。

局所に湿布を貼ってコルセットを貸し出してお帰り頂きました。

その日は金曜日でしたので、その後月曜日にもう一度いらして頂いた時にお話を伺ったら、なんと次の日には劇的に回復したとのこと!!!!

金曜日の痛みが10だとすると今の痛みは2か3くらいと仰って下さいました。

前屈が楽とは

あらゆる動きで痛みがあるけど、前屈だけが楽というのが本症例の特徴でした。

前屈で痛む場合は、腰の筋肉及び筋膜に傷があり、前屈動作で引っ張られることで痛みが出ているもの。

それと、前屈により腰部椎間板部に圧が加わる事で痛みがでているかです。

つまり、前屈で痛みがないという事は腰の筋筋膜、椎間盤部は原因ではない可能性が高いという事です。

恐らく、今回は腰の深部の筋肉の他に「椎間関節部」に炎症があったと思われます。

ここが痛むと、後屈の際の圧が高まり痛みが出ます。

それに、筋肉は動かせば痛いですが、関節は常に身体を支えているため荷重がかる体勢は基本的に痛みが出続けます。

なので、椎間関節に対する電気鍼の刺激が炎症を引かす一助になった可能性が高いです。

鍼刺激

鍼治療は鍼を人体に刺入するので体を傷つける強い治療法と思われがちです。

しかし、とても細い鍼を使用したり、感じるかどうか程度で電気を流したりと、いくらでも弱い刺激にすることはできます。

そして、弱い刺激でも効果は出ます。

痛む箇所との繋がりを意識した筋、筋膜へのアプローチ、神経血管自律神経へのアプローチである無血刺絡の他に、痛む局所へのアプローチとしての鍼治療も僕にとっては頼れる手技の一つです

お辛い方は是非、神楽坂東五軒町鍼灸整骨院へ。