神楽坂/鍼・整骨・刺絡(症例)後屈時の腰痛。

今回は後屈時の腰痛の症例です。
70代の男性である時ゴルフをした後から腰痛が出始め、それから慢性的に痛むようになったという状態です。

症状

特に腰の後屈と、そこから上体を戻す時に腰が痛くて、大腿部後面に痺感があるという症状です。
 
高齢の方は腰痛のために後屈動作が苦手になりやすいです。
なぜなら、加齢により変形した腰椎は可動域が狭くなり、その状態で後屈すると腰椎椎間関節に強く負荷が掛るからです。

ゴルフを契機に慢性腰痛となったとの事ですが、加齢による腰椎の変形が一要因となっている事は確実だと思われます。

後屈痛にどう向き合うか

このような場合、背中から続く腰の筋肉をいくら緩めたり温めたり鍼を刺しても改善しないケースが多いです。
そして、腰椎椎間関節もどうこうしようがありません。

ならば他を緩めて活性化させ、痛んでいる部位と動きが悪くなっている部位の働きをサポートするよう働きかけるしかありません。

腰とお腹の奥

具体的にどこを活性化させて動きを良くするかというと、まずは腰とお腹の奥です。

腸腰筋、大腰筋、腹横筋、腰方形筋、など。

浅層の筋肉もありますが、この辺りを触るととても硬く、硬結部位がいくつもあります。

その辺りをよくほぐし、指で抑えた状態で恐る恐る後屈を行って頂きます。

すると、先程よりも痛みがないとの事でした。

股関節

次に、股関節です。

腰の前後屈は腰椎ではなく、ほとんど股関節の動きです。

そのため、股関節が硬いと自ずと前後屈の動きが悪くなります。

うつ伏せで臀部ほぐしながら股関節を動かし、仰向けで内転外転筋をほぐしつつストレッチを行いました。

股関節に意識を持ってきた状態で、前屈を行ってもらいます。

その後に、先程のお腹と腰の急所を押えた状態で後屈をしてもらうと、痛みはかなり楽との事でした。

無理せず、余力があるところに頑張ってもらう

変形している関節に頑張ってもらう、もしくは変形前のパフォーマンスを求めてはいけません。

身体にはバックアップシステムがあり、一つがだめでも他で補う事が可能な事が多いです。

今回は、腰椎の代わりに股関節と腰部腹部のインナーマッスルを活性化して働いてもらう事で症状軽減を図りました。

急性、慢性痛に鍼や刺絡は効果的です。

お辛い方は神楽坂東五軒町鍼灸整骨院へお越し下さい。