今回は、長時間のデスクワークの他に、空き時間でも座って何らかの勉強をされている患者様です。
症状は、後頚部の痛みと前屈時の痛みや違和感、後頭部の頭痛です。
回旋時痛や側屈時痛、後屈痛がない事、圧痛がない事、などから長期的な負荷が頚肩背部にかかって慢性的に血流不良を招き筋肉が硬くなり症状が出たものと考えられます。
肩こりのようではありますが、痛み止めや湿布を貼っても痛みが良くならないくらい辛いという事で来院されました。
治療方針。
症状の原因となっている箇所周辺の血管拡張を図る事。
負担が掛かっている筋硬結を緩めていくというものになります。
湿布や痛み止めが効かないというのは、炎症由来の痛みではないという事です。
消炎鎮痛剤について。
僕は医師や、薬剤師ではないので薬の事は滅多な事は言えません。薬剤師さんのサイトに載っていた内容を参考にさせて頂きます。
市販の鎮痛剤は、バファリンとかロキソニンなどと言われるNSAIDsというものがありますがこれらを摂取することにより、抗炎症作用が働きます。
簡単に言うと、痛みの物質を作る元が作られるのを阻害するというものです。
その他、発熱を阻害する働きもあります。
しかし、血管拡張作用も阻害してしまうため血管が収縮してしまいます。
不通即痛には効かない。
筋肉系の外傷以外で慢性的な負担が掛かることで痛みが出るメカニズムは、不通即痛です。
これは、血流不足により血管の内側から内因性発痛物質という痛みの物質が出てきて停滞するというものです。
なので、この場合血管を拡張させなければいけません。
薬の作用で血管を収縮させるとより血の巡りが悪くなってしまいます。
だから、痛み止めが効かないのです。
痛みによって、鎮痛剤が効くタイプとそうでないのがあります。
基本的に炎症があるような状態や、血管を収縮して症状が改善するような(片頭痛など)じゃないと鎮痛剤の効きは悪いです。
※痛みの物質をブロックするので効果的な場合もあることはある。
炎症反応の5徴候。
炎症反応の5徴候と言うものがあります。
1 発赤 2 発熱 3 疼痛 4 機能障害 5 腫脹
これは、医療系の学生さんなどは必須で覚えないといけない箇所です。
首の運動痛。
まず、動かすと痛い症状としては前屈時痛がありますのでこの前屈時痛が楽になるポイントを探していきます。
その結果、後頚部の僧帽筋や板状筋、半棘筋などを緩める事により症状は改善しました。
次に、あおむけになって頂き頚の筋肉を指で響かせながらほぐしていきました。
これがかなり気持ちが良かった、楽になったとおっしゃって頂きました。
その後、座位に状態で、無血刺絡を頚と頭に加えました。
最後に頚の後屈、前屈時に手で押さえて抵抗をかけるという等尺性収縮を行い、干渉波治療器を10分かけて終了です。
痛みが半分に。
ペインスケール的に、それらを行った後はPS10から5くらいには下がりました。
…もう少し行くかなと思いましたが半分くらいでした。
半分は症状が減っているからこれで様子見ということにしました。
それ以上は筋肉、神経、血管に負荷をかけてしまう可能性が高いため、深追いは禁物です。
次回も同じような形で施術を行うとさらにもう少し症状は軽減するとは思いますが、鍼で深部に響かせるのも効果的なのではないかとも思います。
いずれにしてもかなり頚肩背中の筋肉が硬くて、負担がたくさんかかっていてる状態です。
このような症状は生活習慣が大きく起因し、負担がかなり長期的にかかっていますので、何回か施術しないと大幅な改善は難しいと思います。
お身体がお辛い方は鍼や整体を受けられてみてはいかがでしょうか。
是非、神楽坂 東五軒町鍼灸整骨院へお越しください。
