今回は、寝違いの症例です。
デスクワークをされている方で、頚の前屈と後屈、左回旋で首と背中が痛むという状態でした。
寝違いで痛む部位と改善ポイント。
寝違いの時に痛む部位は、頚の付け根、肩のあたりが痛む方が多いです。
しかし、案外その部位に原因がない場合も多いです。
例えば、噛みしめ癖がある方や女性の方は顎の筋肉を緩めると首の回旋時が緩和される事が多いです。
女性は男性に比べると顎の関節の受け皿が浅いという解剖学上の性質があります。
そのため、負荷がかかりやすいのです。
後屈痛は、項部の筋膜を緩めたり頚前面にある頚長筋へのアプローチが効果的です。
このように、症状と直結している真の原因部位を突き止めて緩める事が大切なのです。
頚と背中の痛み。
さて、上記の要領で首の運動時痛は大分改善しました。
今回の患者様の特徴は、頚と背中の痛みです。
首を動かすと、肩、頚と肩甲骨の間くらいのところが引っ張られて痛むとの事。
このような場合、肩甲骨と首を結ぶ肩甲挙筋などを考えて施術していきます。
しかし、それだけで症状を大幅に改善させるのは難しいです。
肩甲骨、肩付近が痛むという時はその左右、前後を考えなくてはならなりません。
よって、腕の付け根、腋窩部、脊柱起立筋の中部あたりを狙って刺激を加えたり緩める必要性があります。
今回は、頚から肩にかけての痛みでしたが、背中の部分の急所や神経の出口に刺激を与える事で、大幅に症状を改善させることが出来ました。
特に、首を前に倒すときに痛む時は、頚の筋肉も前に引っ張られて痛みますが、引っ張られるのは頚の筋肉だけではなく、背中の筋肉もなのです。
そこを見落とさず、背中の筋肉でもさらにテンションが掛かっていて症状に関与している筋硬結部位を見つけ出して適切な刺激を加えるという事が大切です。
適切な箇所に適切な刺激を加えることにより、血流不足から来る筋筋膜由来の症状であれば速やかに且大幅に改善される可能性がかなり高いです。
鍼や刺絡は急性、慢性痛に効果的です。お辛い方は神楽坂東五軒町鍼灸整骨院へお越しください。
