皆さんこんにちは。今日のテーマは「喉の違和感」です。
『梅核気』とは。
中医学ではこの咽喉部に異物が詰まっているような感じの事を『梅核気』といいます。
出そうとしても飲み込もうとしても取れない症状で、食べ物や飲み物の通過に支障はありません。
この『梅核気』は女性に多い症状です。
中医学では『ストレス』が関係することが多いとされています。
では実際にみていきましょう。
ストレスと肝。
① ストレスにより五臓の『肝』の機能が悪くなる。
それにより、全身に気を巡らせることが出来なくなる。
また、肝の機能が悪くなることで五臓の『脾』の機能も影響を受け水分代謝がうまくいかなくなり余分な水分である『痰』が生じる。
このうっ滞した肝の『気』と『痰』が咽喉部にうっ滞するとこの『梅核気』という症状が現れる基本のタイプ。
特徴/ 咽喉部の異物感がある・梗塞感がある・イライラなどで症状が増悪する・咳嗽や嘔吐がある・胸脇部痛がある
ツボ/ (基本のツボ)天突、ダン中、内関、行間、豊隆
陰虚によるもの。
② ①の『梅核気』が長期にわたって改善されないでいたために熱化してしまい、気や『陰分』が消耗してしまった場合のタイプ。
特徴/ 咽喉部の異物感がある・梗塞感がある・口の乾きがある・不眠があるや耳鳴りがある・微熱がある
ツボ/ (基本のツボ)+ 三陰交、太谿、神門
気血両虚によるもの。
③ ①の『梅核気』が長期にわたって改善されないでいたために熱化してしまい、気や『血分』が消耗してしまった場合のタイプ。
特徴/ 咽喉部の異物感がある・梗塞感がある・息切れや動悸がある・顔色が悪い・汗をかく・食欲不振がある・倦怠感がある
ツボ/ (基本のツボ)+ 関元、足三里、膈兪、血海
最後に。
いかがでしたでしょうか。
皆さんの中にもこのような症状に見舞われたことがある方がいらっしゃることと思います。
突然このような症状が起きると、喉に異物があるのではないかと考えがちです。
症状が続く場合は、しっかり専門の病院で診て頂く必要があります。
しかし、このような知識を知っていると案外この『梅核気』だったというケースもみられます。
鍼灸治療後に楽になったという症例もありますので興味がある方は是非ご相談下さい。