皆さまこんにちは。
今回は、病院で腱鞘炎と診断されて痛み止めの注射をされた患者様なのですが、どう負傷機序を聞いても打撲なんですね。
転んで倒れる時に指が自転車にあたり、当たった右第三指中節骨付近に圧痛、屈曲時痛があり若干の腫れがあるという状態だったそうです。
整形外科に行かれて、負傷から3日後くらいに当院にいらして頂いたのですが、その時は腫れはそんなにありませんでした。しかし、痛みのために屈曲制限があるという状態です。
事の経緯を説明した後、整形外科では腱鞘炎と判断されて第三中手骨骨頭付近にある腱鞘部分にキシロカインか何かの痛み止めの注射をされたとのことでした。それでも痛みはあまり改善しなかったそうです。
そりゃあ、指を打撲しているのに腱鞘部に痛み止めを打っても効きません。
…その話が本当ならこれは医者の誤診だろと思われる方も多いと思いますし、僕もそう思います。打撲と腱鞘炎とでは明らかに発生原因が違いますし処置の方法も異なります。でもそんな誰でもわかるような事を整形外科医が間違うかな…とも思います。実際、患者様も訴えがその時その時で違うこともあるのでこのような時は、自分の確固たる考えの軸はしっかり持ちながらも患者様の訴えと経緯の説明や整形外科でのやり取りの話はしっかり記憶にとどめながら慎重に経過を見つつ施術を行っていく必要があります。
まあでも、骨折や脱臼、重篤な内臓疾患と違って命の危険や後遺症が残るというレベルの話ではないので、打撲であれば時間の経過とともに治っていきますし腱鞘炎であれば定期的な施術が必要になるというくらいの事ではあります。
「くらい」と上述しましたが、打撲も腱鞘炎も患っている患者様からしたらとても大変な事です。それは重々承知の上で、命の危険やこれからの生活に大きくかかわる後遺症が絡んでくることかという観点から書かせて頂きました。
さて、利き手である右手の力が入る中指の打撲、屈曲時痛があるという事で一刻も早く症状改善して差し上げたいところです。
施術としては、まずは痛んだところに超音波治療器をかけて痛んだ細胞の治癒を促進させます。次に、痛んだ第三指の屈筋腱、伸筋腱にある軽い刺激を神経血管、筋腱に加えていきます。それで、もう一度屈曲してもらうと可動域が多少改善して指先が手のひらに着かなかったのが付きそうになります。
その後、テーピングを行い湿布薬を張って様子を見る事にしました。次の日もご来院頂きまして、同じ施術をしました。
3回目の施術で指先が手のひらに着くようになりました。4回目の施術の時には大分痛みもか類状態で指の曲がりも良くなってきました。
痛んだ第三指に行ったある刺激とは、無血刺絡と同じような原理ではありますがそれよりももう少し広範囲に刺激が出来て柔らかい刺激を加えたのです。狙いは血流促進と痛いと感じている神経の鎮静化です。
疼痛治療、怪我の場合にしても神経血管に対するアプローチはとても大切だと思います。
神楽坂 東五軒町鍼灸整骨院より。
※症状には個人差があり必ずしも効果を保証するわけではありません。
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