足がつった、こむら返り、色々な言い方があるが、正式名称は「有痛性筋痙攣」という。
有痛性筋痙攣が起きる時は、脳から神経そして神経からふくらはぎの筋へ「縮め」と命令が出た際に何らかのエラーが生じて必要以上に筋肉が収縮し続けてしまうという状態になっている。
攣ってしまう原因、すなわち筋肉の過剰収縮を招く原因としては、筋肉の疲労や神経のトラブルにある。
筋肉の疲労は、負荷の大きい運動をしたり筋肉量、柔軟性の低下などにより起きる。特に加齢とともに攣りやすくなる。
神経のトラブルは背骨、椎間板の変形により神経に影響を与える場合がある。
その他の原因として、血流低下、脱水、ミネラル不足がある。これらは筋肉や神経に正しく栄養が行き渡らない事により筋痙攣を誘発している。
「寝ている時に脚が攣る」という方が多いがこれは仰向けに寝ていて布団の重さで長時間、足首が底屈状態にある事が原因とされる。足首が長時間底屈状態という事は、ふくらはぎが長く収縮し続けているという事だ。よって、収縮弛緩の命令にエラーが生じやすくなる。
また、脂質異常症や降圧剤などの薬の影響でも有痛性筋筋痙攣がおきる事もある。
病院に行った方が良い場合の有痛性筋痙攣は、体中が攣るような時だ。熱中症や甲状腺の異常、循環器疾患などでも全身が攣る事があるので注意が必要。
上記のような危険が病が関係していなくて脚が攣った時の対処法は主に2つ。
一つは足首を手前に曲げる事。ふくらはぎの筋肉が収縮しているのでそれを伸ばすのだ。もしも手が届かなくて伸ばせない時はタオルでひっぱるとよい。それも難しい時は立ち上がり、重心を足にかけて足首を曲げるとよい。
二つ目は漢方。脱水を補正して筋肉を和らげる効果がある芍薬甘草湯が良い。割と即効性がある。芍薬甘草湯は病院の多くの診療科で処方してもらえる。なので脚の攣りが気になる方は主治医の先生に相談してみるとよい。