41 鍼灸柔整師の視点から見るテレ朝「必殺仕事人」についての考察シリーズ。棺桶の錠。

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https://youtu.be/-wnL0UFMuBQ

 

皆様こんにちは。
開業鍼灸師、柔道整服師の立場から見る、必殺仕事人の考察シリーズということで、今日も書いていきます。

 

今日は、必殺といえばこの人的な人物の1人である、沖雅也さん演じる「棺桶の錠」について書いていきます。

仕事人達は、まあ正確には錠は仕置人ですが、ここでは全部まとめて仕事人と書きます。それらはいくつかのタイプに分けられます。

僕が考えたタイプ分けでして、例えば、手槍などで後頸部、すなわち延髄を狙う「延髄系」、凄まじい握力でホネを外したりする「骨外し系、」、紐状の物で首を締める「紐系」などです。

 

その中で、錠は「延髄系」に該当します。

すなわち、鋭い錐のようなもので相手の頚の後ろを刺すのですが、延髄系の仕事人達は他に、花屋の政(村上弘明さん)、飾り職の秀(三田村邦彦さん)、市松(沖雅也さん)、などがいます。

 

では、頚の後ろには一体何があるのかを解剖学的構造と、東洋医学的な知見の二つに分けて説明していきます。

 

まず、解剖学的には頚の筋肉があり、その下に頸椎といって頚の骨があります。
さらにその奥には、脳幹といって大脳と脊髄を結ぶ大切な中枢があります。

脊髄とは神経の大元のいわば、太い大きな木です。そこから細い枝が脊柱の間から全身に伸びています。

その脊髄は、頸椎から頭骸骨に繋がるあたりの高さで延髄という部分に連結します。
ここで、「延髄系」の延髄が登場します。

この延髄はとても大切で、人間の身体の様々な生理現象を司る中枢がある部分なのです。

循環、呼吸、発熱、唾液分泌、咳、嘔吐、えんげ、消化の中枢があります。

なので、延髄が機能しなくなると上記の機能がうまく働かなくなってしまいます。

 

延髄の中で最も大切で、命に係わる中枢は呼吸中枢です。ここが麻痺してしまうと呼吸が出来なくなってしまいます。

「延髄系」の仕事人達は江戸時代の時点で、知ってか知らずか呼吸中枢のある延髄を狙っているのです。

 

 

今度は東洋医学的な見地から後頸部について書いていきます。

 

頚の後ろにはいくつか経穴といわれる、いわゆるツボがあります。

しかし延髄の高さ周辺で、延髄系の仕事人達が狙う後頚部のど真ん中、頭の付け根あたりにある経穴はたった一つです。督脈に属する亜門という経穴です。

十二経絡といって体には十二の特殊なライン、繋がりがあると考えられています。
そして、それとは別に寄経八脈というさらに特別なラインがあり、その八つのうちのひとつが督脈といわれる背部の正中線を通る流れです。

 

そこに所属する、後頭骨と第一頸椎の間にある亜門という経穴。ここを延髄系の仕事人達は狙っていると推察できます。
なぜなら、そこしか延髄に届く部位がないからです。

 

どういうことかというと亜門の部位の皮下には、僧帽筋という大きな筋肉、その下には項靭帯という厚い靭帯があります。

この二つを取り払うと、硬膜という脳や脊髄を保護している硬い膜、そしてその下にあるのが、延髄です。

他にも延髄近くを守っている頭半棘筋、小後頭直筋という筋肉があるのですがいずれも左右にあります。なのでど真ん中の延髄部分はノーガードです。ど真ん中部分、延髄の真上を守っているのは僧帽筋と項靭帯だけです。あと硬膜。

後頭骨、第一頸椎があるおかげでかなりかなり狭い隙間ですが、ここの亜門穴その奥にある延髄、江戸の仕事人達はそこを狙っていると考察できます。

 

さて、経絡という流れは基本的に五臓六腑に通じていると考えられていますが、亜門穴が属する督脈は内蔵に通じていません。骨盤腔から起こり、脊柱を通り脳に入り、最終的に上の歯茎に終わる経脈と教科書には書いてあります。

 

延髄の上にあるということで、こんなところに鍼を刺すのはあぶないのではないか??と皆様思われるとおもいますが、亜門は鍼灸治療で使われる歴としたツボです。

主に、頭痛、肩こり、脳卒中の後遺症、言語障害の治療などに使います。

髪の毛ほどの細さの短くて柔らかい鍼を使って筋肉に刺鍼する分にはまったく、体に害はありません。
僧帽筋に鍼刺激を加えるだけです。

僧帽筋の奥にある項靭帯、その奥にある硬膜、その奥に延髄があるので、そう簡単には延髄に届かないのです。

なので、鍼灸治療をしたり僧帽筋をマッサージしたりする分には全く問題ありません。

 

 

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