頭蓋骨へのアプローチで改善した寝違えの症例。

今回は寝違えの症状が頭蓋骨のアプローチにより改善した症例です。

寝違えの場合大きく分けて、①とてもひどく筋筋膜が損傷しているケース、②頸椎由来のケース、③僅かな外力の蓄積で筋筋膜の滑走が悪くなって起こるケースがあります。

①の場合は消炎鎮痛剤を服用し、頸椎カラーを装着して安静にしつつ、然るべき理学療法を行うという形になります。

②の場合は痺れや痛みの神経症状の程度を考慮しつつ症状がでている離れた部位や患部周辺に対してアプローチを行います。

③の場合はどのように動かすとどこが痛いかを診ていき、そこに対応する然るべ箇所を緩める事で割と早期に症状が改善する可能性が高いです。

今回のケースは神経症状がなく、可動範囲が極端に低いわけでもなく、痛み自体も一時と比べると少し楽になってきているとの事から上記の中では③に当てはまると思われる状態でした。

まずは筋膜や筋肉、次に神経血管に対してアプローチを行っていきましたがいまいち大幅に楽にはならなかったんですね。そこで、顎関節や側頭骨などにアプローチをしてみたところ多少可動域が広がりました。そこから、蝶形骨という目のあたりにある割と大きな骨に対してアプローチをおこなっていきました。

蝶形骨を左右で挟んで左右にテンションをかけてみました。すると、左回旋と左側屈で左の首に痛みが出ていたのですが、右へテンションをかけた際はあまり効果はありませんでしたが左にテンションを掛けた際に、とても楽だと仰っていました。

頭の骨は全部で30個以上あります。蝶形骨とは、後頭骨、側頭骨その10個の骨とくっ付いている脳頭蓋底部の要となる大きな骨です。ではなぜこの蝶形骨を意図的に動かすことで首の痛みが楽になったのかという事ですが、まず首の筋肉はたくさんありますが側頭骨にくっ付いているものもあります。側頭骨は蝶形骨とくっ付いているという事で、首の筋肉が硬くなって側頭骨を引っ張り、その影響が蝶形骨に現れて多少位置が悪くなっていたのだと思います。

頭蓋骨は基本、硬く結合していて割れたり動く事はありませんが、中には多少動くものもあります。多少動いて脳を包む脳脊髄液を循環させているのです。

その動く骨の一つが蝶形骨なのです。そして蝶形骨は体表から触れる事が出来ます。

ベーシックな考え方では痛んだ筋肉の細胞を活性化させて早く治すために局所に超音波を当てたり電気をかけたりマッサージをしたりと考えます。もう少し捻って考えると痛んだところとつながっている箇所を緩めるという遠隔的な施術を行います。さらに捻って別の視点から考えると痛む箇所と繋がりのある骨の可動性を考えていきます。

上記の①、②ではなく③のような寝違えで、なかなか症状が改善しない場合は筋肉筋膜以外で、頭蓋骨の可動性が関係している可能性があるかもしれません。

神楽坂 東五軒町鍼灸整骨院より。

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