脳血管疾患シリーズ。脳血栓について②

皆様こんにちは。

 

昨日は、脂質が原因で起こりやすいアテローム硬化による脳梗塞と、内頚動脈の枝である中大脳動脈から枝分かれしている細い細い、脳穿通枝という血管が梗塞を起こすラクナ梗塞(別名無症候性脳梗塞)の二つがあると書きました。

 

今日は脳血栓の症状を詳しく書いていきます。

 

①アテローム血栓性脳梗塞では、前駆症状であるTIA(一過性脳虚血発作)が起こることがある。要はプチ脳梗塞。昨日も書きましたが、一瞬脳梗塞の症状が出て詰まりが流れると通常に戻る。しかし、その後徐々に症状が増悪することが多いというものです。

そのTIAに加えて、片麻痺、片側感覚障害、優位半球の障害も起こることがあります。

※優位半球とは?

大脳は、優位、劣位の二つの半球に分かれていて、それぞれ違う機能を司っています。

優位半球→発話、言語理解、計算

劣位半球→空間的能力、音楽的能力、直感的理解

 

なので、優位半球が障害されると失語、失認、失算など、劣位半球障害だと着衣失行などの大脳皮質症状を認める事があります。

アテローム梗塞は、脳の主幹動脈の他その枝の大脳皮質に延びている皮質枝に梗塞が出来る事もあります。なので、大脳皮質の機能が損なわれることがあります。

※大脳皮質は、脳の最外層の部分で知覚、随意運動、推理、記憶などを司っています。

 

意識障害が出る事もありますが、麻痺などの神経症状の程度に比べれば軽度の事が多いようです。

アテローム梗塞を引き起こす危険因子としては、高血圧、糖尿病、高脂血症があります。

 

②ラクナ梗塞の症状について。

こちらは、アテローム梗塞と違ってTIAが起こることは少ないようです。そして、大脳皮質症状はありません。なぜなら穿通枝は脳の実質(脳の深部)を栄養している血管だから、脳の表面の皮質は関係ないのです。

ラクナ梗塞とはすなわち、脳穿通枝に梗塞が起きますのでその穿通枝の分布先により何らかの症候がでる事もあります。

※中大脳動脈からの穿通枝は大脳基底核の線条体につながっている。線条体は運動機能に関与する器官。

※後大脳動脈からの穿通枝は視床の内外膝状体に通じている。内側膝状体は聴覚、外側膝状体は視覚に関与しています。

なので、それらの機能が損なわれるような症状が出る事もあると思います。

 

でも、基本的にラクナ梗塞は無症候性脳梗塞ともいわれるように、80%がなんの症状も出ません。意識障害も通常認めません。

危険因子に、高血圧と糖尿病があります。

 

僕の持論ですが、無症候と言われてますがたぶん症状はでてると思います。ただ、緊急性がないってだけで。

身内に、ラクナ梗塞と診断された方がいますが動作や喋り方ががゆっくりだったり、目や耳が少し遠いような感じがします。

それらの症状っていうのは、一般的にいうところの老化。ごく一般のおじいちゃんおばあちゃんらしさ、老人のイメージみたいな感じで片づけられてしまっているようにも思います。

まあ実際、だからと言ってもどうしようもないし、どこの穿通枝が梗塞をおこしているからどうのこうのというと逆に不安になったりするかもしれないしで結局はしょうがないのかなとも思います…。

でも、そういう症状が見受けられたらそれ以上悪化させたり他の大きな血管で梗塞が起きないように注意喚起を促すことはできると思います!

 

神楽坂 東五軒町鍼灸整骨院より。

東京、新宿区、飯田橋、神楽坂にお住いの方、遊びにいらした方は是非当院へお寄りください!

「動かすと痛い」症状改善、頭痛鎮静の鍼、瘀血を抜く刺絡、響きを与える鍼、お美顔の美容コースなら当院にお任せください。

 

施術を予約する。

https://ssl.xaas.jp/x7521181/login/serviceAppoint/index?SITE_CODE=hp