症状改善集。夏にエアコンの下で座りっぱなしで痛めたぎっくり腰。


今回は、ずっとご自宅で座り仕事をされていてぎっくり腰になってしまった患者様です。
以前も書かせて頂きましたが、慢性的な負担が同じ筋肉に掛かっていて、慢性的に血の巡りが悪いと痛みの物質が溜まりやすくなり、ぎっぐり腰を起こしやすかったり、痛みがでやすかったりします。
今回の患者様はご自宅で座り仕事をされている方で、1日中座っている事がほとんどだそうです。それにより一定の筋肉に負担がかかり痛んだものと思われますが、夏場は特に気を付けなければならない事がいくつかあります。
今回の患者様に限らず、夏場というのは常に冷房が効いていいて体が冷えやすかったり、汗をかきやすい、水を飲みすぎ、または飲まなさすぎなどの関係で塩分水分の過不足が生じたりしやすい時期でもあります。
それにより、ナトリウムやカリウムなどの電解質のバランスが崩れ、筋肉が引きつりやすくなったりします。潤滑な筋肉運動を行うには、細胞内外のイオンと呼ばれる電解質のバランスが非常に大切なのです。どこかが痛いという方は、その原因部位や日常生活を鑑みて施術していく事も重要ですが、まず第一に水分やその他電解質をしっかり取っているかという事も大きなポイントになるのです。
日頃から、水分を十分に取るだけで様々な症状が改善する場合もあります。
 
さて今回の患者様ですが、座りっぱなしで負荷がかかり痛めたという事ですので、基本的には然るべき箇所の血管を拡張させて内因性発痛物質の除去を目的とする事が第一の治療方針となります。
 
まず動きを拝見させて頂きまして、前屈、後屈、右回旋時痛が著明にありました。
それらの動きに関わる筋肉や神経、血管に無血刺絡の刺激を加えていきました。これだけでも可動域はかなり改善しました。
マックスの痛みが10とするならば約5割、可動域及び本人の感覚で症状が改善しました。
僕の考えとしては、最初の施術で約5割症状が改善したらここで手技は終了して一度様子を見るようにしています。
刺激量や施術部位にもよりますが、約5割症状が改善したならばそれ以上刺激を加えると逆に、身体が疲れてしまったり負傷箇所が余計に痛んでしまう事があります。そのような現象を、オーバートリートメントともいいますがこちらは気を付けなくてはなりません。何事も過ぎたるは及ばざるがごとしなのです。
勿論、初回の施術で5分以内症状が大幅に改善する場合もあります。そのような時は、痛みをなるべく0に近づけれるように、追って施術していく場合もあります。
しかし、急性期の怪我以外の多くの痛みは昨日今日に負担が掛かっていて発症しているわけではありません。多くは少しずつ長い時間をかけて痛んできてその結果として、しっかりとした一つの症状になるのです。なので、それをそもそもすぐ治そうとすることこそが間違いでもあるという考え方もあります。症状が改善するまである程度の時間をかける、それにより徐々にいい状態の身体に慣れていくということと、確かに体が痛んでいたという事を自覚してそこを傷めないように意識して生活するようにするという事を体にも脳にも働きかけて総合的にリハビリを行ていくという期間はある程度必要です。だからこそ、定期的なメンテナンスは重要なのです。
 
神楽坂 東五軒町鍼灸整骨院より。
※症状には個人差があり必ずしも効果を保証するわけではありません。