消化管疾患シリーズ。若年者から高齢者まで起こる、胃・十二指腸潰瘍について。

皆様こんにちは。

今日は胃・十二指腸潰瘍について書いていきます。

 

胃や十二指腸粘膜が、胃酸やペプシンという消化酵素(攻撃因子)により粘膜欠損した状態を胃十二指腸潰瘍と言います。

胃十二指腸の粘膜を痛める因子を攻撃因子といい、塩酸、ガストリン、ペプシンなどの消化酵素があげられます。

逆に、保護する因子を防御因子と呼び、重炭酸イオン、粘膜血流、粘液、ムチン、プロスタグランジンなどがあります。

 

疫学としては、若年から高齢者まで幅広く起こり、頻度がわりと高い疾患です。

 

胃十二指腸は常に胃酸などの攻撃因子にさらされており、それを粘液などの防御因子で守っているわけですが、この均衡が崩れ攻撃因子が優位になると粘膜が障害され、潰瘍が形成されるようです。

 

最近では、ヘリコバクターピロリ菌の感染が潰瘍形成に関与している可能性が示唆されているようです。

ピロリ菌は、胃十二指腸潰瘍に罹患している患者さんの70~90%に感染していることがわかっています。

疫学的に一般の人口の感染率も30~50%の確率で感染しているという事実はあります。なので疾患特異性がとても高いわけではないです。

しかし胃十二指腸潰瘍の患者さんの除菌をすると、早期治療、再発防止に非常に効果があるそうで、やはり何らかの関係があると考えられています。

 

さて、胃十二指腸の症状ですが

※胃潰瘍は食後の、※十二指腸潰瘍では空腹時に心窩部痛が出現します。ここは重要なポイントです。

十二指腸潰瘍では背部痛が診られる場合もあります。

共に共通して現れるのは、軽度の腹部膨満感、悪心、嘔吐などの消化器症状や下血や吐血による貧血症状が起こることもあります。

この下血ですが、※下血量が多い場合は黒色の便が、※さらに大量の場合はタール便といって黒い色の便がみられます。

※切れ痔など大腸からの出血の場合は、鮮血便といって鮮やかな赤い色の血が出ますが、胃十二指腸からの出血は黒色タール便といって黒い色になります。

 

さらに、血液中のヘモグロビンは胃酸により塩酸ヘマチンに変わります。それにより吐物は、コーヒー残渣様(コーヒーを濾した後のカスみたいなやつ)となります。

 

診断法は、上記の症状をもとに内視鏡、透視検査を行います。透視検査では、ニッシェ像といって潰瘍部分にバリウムが入り込みその部分だけ突出してみえます。

十二指腸潰瘍の場合は、潰瘍なのか瘢痕(傷が治り固まったような状態)なのか区別が難しい事もあるようです。でも内視鏡で直接観察したり、必要であればそのまま止血操作などもできます。

 

ピロリ菌の感染の有無は、尿素呼気検査(UBT)、迅速ウレアーゼ試験(RUT)という検査が用いられます。

その他、血清抗体検査や培養検査などもあります。

 

治療法は主に、胃酸分泌を抑える薬の服用という形になります。

プロトンポンプ阻害薬(胃壁から出る胃酸を抑制する薬)、H2受容体拮抗薬(胃酸分泌を促すH2受容体を抑える薬)を用います。

 

適切な治療法で予後は良好なようですので、調子の悪い時はすぐに専門の病院で、然るべき処置を受けて頂きたく思います。

 

 

神楽坂 東五軒町鍼灸整骨院より

 

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