血液、造血器疾患シリーズ。白血病について。

皆様、こんにちは。

今日は、白血病について書いていきます。

白血病は、造血幹細胞もしくは、造血前駆細胞が腫瘍化した白血球細胞が骨髄、末梢神経で無制限に増殖し、正常の造血機能を障害する病態です。

人口１０万人中、年間およそ４～５人が死亡している疾患です…。

成因

放射線、発がん物質、ウイルスなどが原因と考えられるものもありますが、多くの白血病患者での真の原因は不明とされています。

ただし、造血細胞の増殖に関与する癌遺伝子あるいは癌抑制遺伝子に異常があり発症すると考えられています。

経過並びに病態像から急性骨髄性白血病（ＡＭＬ）、急性リンパ性白血病（ＡＬＬ）慢性骨髄性白血病（ＣＭＬ）、慢性白血病（ＣＬＬ）に大別されます。

特殊なタイプの白血病として、ヒト成人Ｔ細胞白血病ウイルス（ＨＴＬＶ－Ｉ）が原因となる成人Ｔ細胞白血病があります。

こちらは、母乳による垂直感染、輸血、性行為でも感染するので注意が必要です。

急性骨髄性白血病は、造血幹細胞から顆粒系へ分化する段階での細胞が腫瘍化して白血病細胞になったと考えられています。

白血病細胞はペルオキシダーゼ反応が陽性で骨髄球形の細胞表面マーカーをしめします。

※ペルオキシダーゼ　生体内にある過酸化水素を分解する働きがある。

急性リンパ性白血病は、リンパ球が分化する段階で白血病細胞になったもので、Ｔリンパ球系、Ｂリンパ球系およびその他のタイプの白血病があります。

白血病細胞はペルオキシダーゼ反応が陰性で、リンパ球の表面マーカーが検出されます。

慢性骨髄性白血病では末梢血液、骨髄で顆粒系の白血球が著しく増えているのが特徴で、幼若な白血球から好中球のように成熟した各種成熟段階の白血球が増加しているのが特徴です。

９５％以上にフィラデルフィア染色体（９番、２２番の染色体が転座している）があり、遺伝子の異常が明確です。

比較的慢性に経過しますが、発病して３～５年くらいたつと急性転化といって急性白血病のような病像に変化し、急速に悪化するようです…。

慢性リンパ性白血病は高齢者に多く、一見すると成熟したような形態のリンパ球が末梢血液や骨髄で増加し、リンパ節も腫脹します。

ほとんどがＢリンパ球の腫瘍化したもので、免疫能の低下をきたして感染症や二次性の悪性腫瘍を合併したりします。

慢性の経過をたどり、５～１０年にわたることもある。

成人Ｔ細胞白血病（ＡＴＬ）では、白血病化した異常な形態を示すＴ細胞が末梢血液や骨髄、リンパ節で増殖し正常の造血機能を障害します。この成人Ｔ細胞白血病は、日本の西南地方に多いといわれています。

症状

白血病では白血病細胞の増加に伴って正常の血球生産が障害されます。そのため白血球減少による肺炎や敗血症んど感染症、血小板減少による出血傾向、赤血球減少による貧血が主症状となります。この他、悪性腫瘍による発熱、全身倦怠感、易疲労感などもみられます。

診断

１　臨床症状　貧血、感染症、出血が主としてみられます。

２　血液検査　正球性正色素貧血、白血球増加、血小板減少がみられます。末梢血液中に異常な白血病細胞が見つかることもあります。

３　血液生化学検査　血清ＬＤＨが高値をしめします。成人Ｔ細胞白血病ではしばしば高Ｃa血症を認めます。

４　骨髄検査　白血病細胞が増殖し、正常の造血細胞が減少しています。

５　染色体　遺伝子検査　白血病ではしばしば特徴的な染色体並びに遺伝子の異常所見があり、診断に有用です。

治療

抗癌薬にようる化学療法、造血幹細胞移植療法が主体となります。また、貧血や血小板減少にはその都度輸血をおこないます。

感染症に対しては抗生物質を十分に投与します。

経過　予後

白血病のタイプによって異なりますが、急性白血病では平均生存率期間が２～３年、５年生存率が３０％前後といわれます…。

慢性骨髄性白血病は平均生存期間が３～５年で、慢性リンパ性白血病は５年以上生存することが多いというデータがあります。

感染や出血が死因になることがあるようです…。

しかし、それらは平均の話ですのでそれより多くの年数生きる事だってできるはずです！絶対あきらめず、医師の元正しく適切な体のケアを行っていくことが大切です！

神楽坂　東五軒町鍼灸整骨院より。

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