脳血管疾患シリーズ。脳出血について。②

皆様こんにちは。

今日も、前回に引き続き脳出血について書いていきます。

 

前回は、脳出血は高血圧との関係性が高いということ、突然意識障害や片麻痺などの症状が現れるということ、そして脳出血を起こしやすい部位について書かせて頂きました。

その部位とは、①被殻出血(大脳基底核)②視床出血(間脳)③橋出血(脳幹)④小脳出血(間脳の後ろあたり)⑤皮質下出血(大脳の表面近く)です。

それらで出血が起こった際の症状について書いていきます。

 

①被殻出血

高血圧性脳出血の中で最も発症頻度が高い部位です。レンズ核線条体動脈からの出血で、反対側の片麻痺、知覚障害などを呈し、優位半球側の出血では失語を半優位側の出血では失行、失認を呈することもあります。

重症例では意識障害を起こすこともあります。

※線条体 大脳基底核にあり運動機能に関与する部分。※レンズ核 大脳基底核にあり被殻と淡蒼球を合わせたもの。骨格筋の緊張や弛緩に関与している。

※優位半球 ほとんどの人が大脳の左半球が優位半球と言われている。主に言語、論理的思考、計算などに関与する。

※劣位半球 ほとんどの人が大脳の右半球が劣位半球といわれている。どっちが優位か劣位かはその人による。劣位半球は音楽的能力や空間的能力などに要は、感覚的な表現などに強いといわれます。二つの半球は、脳梁を介して情報を交換し合っています。

 

②視床出血

後大脳動脈(椎骨動脈の枝の脳底動脈の枝)の枝である視床膝状体動脈(視覚や聴覚に関与する箇所に行ってる動脈)、視床穿通動脈(視床に通じる細い動脈)からの出血で被殻出血と同様に反対側の片麻痺、感覚障害を生じ、優位半球の出血では失語を生じます。

 

③橋(脳幹)出血

脳幹部の出血としては橋出血が大半を占めます。症状として縮瞳、眼球運動障害、対側の片側麻痺、感覚障害から出血量が多いと四肢麻痺をきたすことがあります。さらに、呼吸障害、意識障害を呈することもあります。

 

④小脳出血

上小脳動脈分枝の破綻によるものが多いです。初発症状は嘔気、嘔吐、めまい、頭痛が多いです。歩行障害、運動失調、失調性言語などが現れる場合もあります。

 

⑤皮質下出血

他の部位の出血と違い、高血圧が原因となるのは半数くらいであり、その他は脳動静脈奇形(先天的な異常で動脈と静脈が合わさってしまう状態)、海綿状血管腫(脳の中に血管の成分が紛れ込んでいる状態)、アミロイドアンギオパチー(脳の表面の血管が硬く脆くなる状態)などがあります。頭痛、嘔気、嘔吐、痙攣、意識障害などに加えて出血部位の症状がみられ、後頭葉皮質下では半盲、失書、失読がみられます。

 

診断は、CT検査で行います。

 

治療法は、被殻出血の手術適応は中等度重症群のみで、軽症例、重症例は保存的治療を行います。

血圧のコントロールをおもに、脳浮腫に対する治療や呼吸の管理を行います。

視床内に限局される程度の小血種であれば保存的に治療するようです。血種が脳室に破れた場合、脳室ドレナージ(穿破した血種の排出と脳圧の管理を目的としている)を行います。

定位脳手術的に血種吸引術を行うことも多いようです。

橋出血では、軽症、重症に関わらず保存的療法以外はないそうです。

直径3センチ以上の小脳血種は、手術療法もおこなう場合があるようですが、脳幹への圧迫が強い例では手術適応外となるようです。

 

経過、予後について。

被殻出血の軽症例では手術しなくても予後が良好のようです。臨床症状も重症でなく、保存的療法で予後は良好です。

橋出血は、橋内に限局した出血であれば生命予後、機能予後も良好のようです。

中脳進展を示すような大血種で中脳の両側に進展している症例では、どのような治療法でも生命予後は不良のようです…。

小脳出血は脳幹圧迫をきたさなければ、予後は良好のようです。

 

 

 

神楽坂 東五軒町鍼灸整骨院より。

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