脳血管疾患シリーズ。「脳梗塞」①脳血栓について。

皆様こんにちは。

今日から、脳血管疾患シリーズがスタートします。

最初は、脳梗塞について書いていきます。

 

脳梗塞は、血管の閉塞によりその灌流域に虚血を生じ、神経細胞の壊死を生じる病態を言います。そしてその原因によって、脳血栓と脳塞栓とに分けられます。

①脳血栓

脳血管に血栓ができて血管閉塞をきたすものをいいます。部位に応じて四肢の麻痺、感覚障害、半盲、失語などの脳の局所症状が出現します。

前駆症状である、一過性脳虚血発作(TIA)があらわれます。これは、小さな血栓ができて24時間以内もしくは数分間、感覚障害や運動障害が一時的に起きるものです。

この小さな血栓が流れて症状が治ればまだいいですが、そのまま症状が回復しないと脳梗塞になります。

また、このような小さな血栓ができるという事はいつ大きな血栓ができても不思議じゃありません。一度症状が回復したとしてもその後増悪すことが多いです。TIAが起きたら救急ですぐに病院に行かねばなりません!!

 

梗塞の範囲が広範な場合は意識障害も起こります。脳浮腫を伴い、脳ヘルニアを起こし死に至ることもあります。

※脳ヘルニアとは、浮腫や血種が頭蓋骨内にあると、脳が押されます。頭蓋内は余分なスペースがありません。そのような状態で脳が押されると、行き場を求めてわずかなスペースのある脳幹の方へ行き脳幹部を圧迫してしまいます。脳幹は、様々な生命維持に必要な中枢がある場所で、そこが圧迫により機能を失うと非常に危険な状態になります。

 

疫学として、脳血管疾患は日本人の死因の3番目です。

1位癌 2位心疾患 3位脳血管疾患 4位肺疾患 5位不慮の事故 です。

その中で、脳梗塞は61%、脳出血は25%、くも膜下出血は11%を占めます。

 

成因は、脳の主幹動脈あるいはその分枝の※アテローム硬化部分に血栓ができ、それが成長して動脈内腔を閉塞して脳血栓が起こります。

その他、動脈のアテローム硬化部分にできた血栓が末梢に流れ、閉塞を起こすこともあります。

※アテローム硬化とは、粥状硬化ともいい、血管の内側に脂肪などが積み重なり硬くなって狭くなることをいいます。

 

脳血栓はアテローム血栓性脳梗塞の他、ラクナ梗塞というタイプもあります。

ラクナとは、水が貯まった穴という意味で脳深部の限局性虚血性病変の事を言います。

原因は、※脳穿通枝のアテローム硬化により起こります。

※脳穿通枝とは??

脳を栄養している血管は、四分の三が内頚動脈で四分の一が椎骨動脈です。そのうち内頚動脈は、後交通動脈、前大脳動脈、中大脳動脈、。左右の椎骨動脈が交わり出来るのが、脳底動脈。その脳底動脈からさらに分かれる後大脳動脈。これらで作られるウィリスの動脈輪というものがあります。ここからさらに枝分かれした細い細い動脈があります。それが、脳穿通枝です。

ここが詰まっても、血管が細すぎるので別に大きな症状はでません。なのでラクナ梗塞は、無症候性脳梗塞ともいわれます。MRIで、偶然見つかることがあるようです。

ここの血管は流れが悪く、身体の脱水状態、血小板の凝集により微小血栓が形成されるのが原因です。

 

脳血栓はいくつかのタイプがありますが、それぞれで症状が若干違います。それは長くなりますので、次回書いていきます。

 

 

神楽坂 東五軒町鍼灸整骨院より。

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