無血刺絡で効果の出た症例シリーズ。5 70代女性 ハサミを使うのが痛い。親指の腱鞘炎。

70代女性、普段の生活やお仕事で手を酷使し、特にやかんを持ったりハサミを使う動作で中指と親指が痛む状態でいわゆる腱鞘炎です。

腱鞘炎とは、指などの細い腱を使いすぎることにより、腱を包んでいる腱鞘と腱の間で摩擦が何度も生じて結果、炎症を起こしてしまうという病態です。

 

まず痛むところ、手指の屈筋腱に対して無血刺絡の刺激を加えました。そして、親指の外転筋や屈筋、伸筋など全体的に負荷のかかっていそうな筋腱に対して刺激を加えました。屈筋と伸筋必ず両側に刺激を加えました。痛んでいる屈筋だけではなく、両側施術する方が痛みが楽だとおっしゃっていました。

その他手指、母指周辺の神経の固有知覚領域や経穴、前腕の橈骨神経、尺骨神経、正中神経の走行に沿って刺激を加えました。

 

これで一度施術を中断し、もう一度症状が出る動きをしてもらいました。するとほとんど痛みを感じないとおっしゃっていました。

腱鞘炎は、使わざるを得ない筋腱が使い過ぎで痛くなっている状態ですので、使わないでくださいと言ってもなかなか安静にするのは難しいです。なので、ある程度症状が改善するには日数がかかります。

それでも、こちらの患者様は週に二回の来院で約2か月で日常生活に支障が無くなったと、当院を卒業されていきました。

 

今回の症例に関しては、デルマトーム理論を使っていません。なぜかというとだいぶ前のことでして、その当時は必要ないと思っていたからです。痛む局所とその繋がりがある周辺筋肉や神経に対してのアプローチのみでいいと思い込んでいたからです…。

なので、デルマトーム理論を駆使し頸椎6、7番のところも刺激していればもう少し早くに症状改善した可能性はあるかもしれません。

 

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神楽坂 東五軒町鍼灸整骨院より。
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