50肩は、正式名称「肩関節周囲炎」と言われ、特に明らかな原因がないにも関わらず肩周辺が痛むという症状の総称とされています。
一般的に、時間はかかりますが自然回復するとされていて教科書的には、数週間から2年くらいまでの間で症状はなくなると書かれています。
痛むところや治るまでの日数において、非常に個人差がある症状です。病院では症状に応じて、痛み止めの注射、鎮痛剤の処方、リハビリ、物理療法などが行われます。
この50肩の注意点としては、安易に自己判断してはいけないという事です。
肩がとても痛いので50肩だろうと思っていたら、実は肩の腱が切れかかっていたとか、頚のヘルニアだったとか、石灰が沈着していたなど別の原因があるという場合があるからです。
さて、今回の患者様は病院で50肩だと診断されていて、主に左肩の外転と前方挙上で三角筋付近に痛みが出るという症状でした。
50肩の施術において、筋膜の繋がりで前腕の筋膜を緩めるとか、経絡の繋がりで指先や手先の急所を使うとか、内臓に働きかけるとか、肋骨や鎖骨などの骨格器系に働きかけるなど様々なアプローチ法があります。
これらの考え方や手技は、整形外科学の教科書にも載ってなくていわばアドバンスな手法です。
しかし、それらも大切ですがその前に一度基礎に立ち返ることもまた重要です。
肩外転時に痛みが出るという事は基本的に考えると肩を外転させる筋肉が痛んでいる可能性が非常に高いわけですね。その際、肩の主な外転筋というと、三角筋、棘上筋です。
ここで、三角筋にまずはアプローチを行いましたが、症状は変わりませんでした。棘上筋にアプローチをすると少し症状が軽減しました。
さらに、外転時に回旋動作を入れてもらった所外旋すると痛みが強くなるという所見が得られました。そこで肩の外旋筋は棘下筋と小円筋ですので、先程少し効果があった棘上筋と同じ肩甲下神経支配である棘下筋にアプローチを加えました。すると、かなり症状軽減しました。
これにより外転だけではなく挙上もかなり楽になりました。
症状を感じていた三角筋部の支配神経は腋窩神経ですが、この腋窩神経は棘下筋、小円筋の上を通っています。なので、それらの筋肉に負担が掛かって硬くなることで腋窩神経を刺激して動かした際に痛みが出た可能性が高いです。
更に、こちらの患者様は楽器を演奏される趣味がありまして、その時は左肩が常に内に入っている状態です。それにより、棘下筋付近が引っ張られて負担かかっていたものと思われます。
神楽坂 東五軒町鍼灸整骨院より。
肩の痛みでお困りの方は是非お越しください
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